ダッカ暮らし
ダッカで乗っていたクルマについて、ここまで車種のわからない写真ばかり載せてきたのは、現地のよからぬ連中の餌食になるリスクを避けるため(外国人を狙うテロリストは、あらゆる情報源からターゲットの行動パターンをさぐる)だったんだけど、なんか勿体…
ダッカを発つのはいつも夜中の便で、朝というのは初めてだった。 早朝からカオスが絶好調な空港に着き、ビルに入るときの荷物検査でソニッケアの歯ブラシが怪しいといってスーツケースを開けられる波乱のスタートとなったが、その後は順調に進み、わたしたち…
ベアラー(家政婦)のNさんには、何回かに分けてモノを差し上げている。 洋服・アクセサリー・靴・雑貨・軽家具・文房具・食品など、いろんな理由で次の任地へは持っていかないもので、Nさんやその周辺のひとたちの役に立つものを引き取っていただく。 こ…
ダッカを去る日が近づくにつれ、路上のふとした風景が目に残りやすい。 野犬の姿がそのひとつ。 この子は、これまでどれだけの子犬を生んできたのかと思う体型をしており、見た目が変わらないオスとちがって逞しく生きていることがよく伝わってくる。 ただし…
睡眠不足だし翌朝も早いからと早々に寝床についたら、隣の工事現場で何かが始まった。 コンコン、カンカン、ガタガタという騒音が、静かな住宅街に響く。 ヤメテクレー。 誰かが文句を言いに行かないのか、うちから行くしかないのか、そういうときマンション…
イギリス・南アフリカやブラジルなどで次々に出現しているコロナウイルスの「変異種」は、感染力が高いといわれている。 感染力が高いってどういうこと? 医者じゃないから誤解しているかもしれないが、たとえば従来ウイルスが100個侵入してきたら免疫シ…
バングラデシュ経済の金まわりにほんの僅かでも貢献し、同時に自分たちが楽しい思いをしましょうというまあまあな心掛けのイベントが行われた。 妻の同僚宅の庭に民芸品の作者を招いた即売会。 引越し荷物の発送にぎりぎり間に合うタイミング。なにかいいも…
海外引越しは客自身による梱包が原則として許されないと書いたが、実態は地域によってちがうようで、仕事のすべてがいい加減だったアメリカの業者は、事前の梱包を許容してくれた。 わたしたちは絶対に破損されたくないものを守りたかった。他方、業者は自分…
ついにその日が来て、引越し業者さんがどやどやと乗り込んできた。 いきなり驚かされたのは、箱の内側をビニールシート敷きにしていたこと。 濡れや虫の侵入をブロックするのに最適な処置だが、アメリカの引越し屋はこんなことしてなかったぞ。 米国政府は山…
後ろ髪引かれる思いでダッカに置いていくものがある。 紀州名品を日本へ行くたび買い求め、つぶれ梅だから手が出るんだよね~うんまっ!などといいながら楽しんできた。 私は幼いころから梅干しキライ人間できたほうだが、この梅干しならOK。教えてくれた…
これまで経験してきたどの引越しよりフクザツなイベントとなっており、けっこう苦労している。 やっぱりモノは妻のものが多いから、仕分けの判断は彼女だのみになりがちで、わたしは主に筋肉労働者としての貢献が求められている。 わけても大変だったのはト…
出発が10日後にせまり、準備に慌ただしくしながらも、ダッカでの暮らしの風景のあれこれに思いを馳せている。 うちはたった2年の予定のところ、さらに縮まって1年3ヶ月の「滞在」にすぎなかったし、国内旅行が禁止されていたせいで、この国の何を見聞き…
ダッカではこれが最後かもう一度あるか、食品の買い物に出かけようとしたら、クルマが故障していた。 エンジンの冷却水漏れ。このまま運転するとオーバーヒートを起こして止まってしまう。 故障って重なるときには重なるもんやね。 運転手Pさんがだましだま…
早稲田で「恋愛学」の講義をして吉本興業に文化人枠で所属するというオモロイ先生がおってですね、こないだNHKに出演して話していた内容がオモロかった。 20歳前後の学生にアンケートをとったという。 「あなたの恋人の親が出てきて、お金はいくらでも…
サラリーマン時代に溜まった名刺を捨てた。 もちろん捨てる前にデジタル化して、パソコン本体・外付けハードディスク・クラウドの3か所に保存したが、いちばん古いもので40年近く前の名刺だから、組織に属していた人もたいていは退職、あるいはすでに他界…
いきなり別件だけど「アメリカのほう」にたわごとをアップしたので、そっちもどうぞ! で、待ちに待った航空便、到着っ。 わたしの腰ぐらいの高さ、重さ75キロの箱がエッサホイサと運び込まれてきた。 空港の運送労働者は力自慢が多く、こんなにデカイ荷物…
今から3日しか楽しめない「時計」がある。 史上最悪の米国大統領がホワイトハウスから去るまでのカウントダウン。 アメリカを愛さず、人間を愛さず、あるのは巨大な自己愛のみ、自分を大きく見せるための嘘を愛し、恥を知らないトランプのことだから、常人…
淡水真珠を買い足すため1週間ぶりに街へ出たとき、地味にショッキングなものを見た。 バングラデシュの交通をになう3輪タクシー(燃料の圧縮天然ガスCNGの名で呼ばれている)がうじゃうじゃ走っているんだが、横に停まった一台の運転手さんが、目の前に…
11月の一時帰国でびっくりしたのが首都高だった。 浦島太郎のわたしのなかで首都高の料金は600円だったのが、いきなり1320円もとられて軽くパニクった。 理由はETC(料金自動支払い機)を使えなかったこと。レンタカーにETCの装置はついてい…
いまペニーと一緒に暮らしているのは賢いお嬢さんポリーと、天然ガールのグレースちゃん。 中)グレース 右)ポリー ポリーは他の2頭を「アホ」とみなし、より人間に近いポジションに自分を置いているらしい。 飼い主Cさんのことを一番わかってるのは古参…
ダッカから送り出す荷物の仕分けにちょっとした支障が生じている。 11月にアメリカから送った航空便が届かない。 通関などに手間取ったとしても普通は1ヶ月で着くところ、すでに2ヶ月が経過。 こいつが来ないと荷造りが完了しない。 というか、わたした…
ダッカ出発までにクルマを売らなくてはならんのだが、大きな問題があった。 当地では駐在員の減少にともないクルマ余りが起きているともっぱらのウワサで、それが事実なら大幅な値引きでもしないかぎり売れないかも・・・ いささか悲観的になり、弱気な値段…
画商に額縁を注文したあとに向かったのは、ダッカの銀座、グルシャンという繁華街。 銀座らしく砂地のうえでプロレスする子犬たちが迎えてくれた。 この投稿をInstagramで見る ふたりづれ(@sumebamiyaco2019)がシェアした投稿 連れて帰っちゃおうかと思うく…
ダッカを離れるまでの課題が、思いのほかスムーズにクリアされて驚いている。 うちの掃除やアイロンがけをしてくれる家政婦Nさんの次の働き口のことだ。 いまダッカでは家政婦や運転手の多くが仕事にあぶれている。雇い主である外国人がコロナのためバング…
自宅隔離が終わり、妻は何度か出勤したものの、わたしは外出する機会がなかった。 別に出かけたいわけじゃないが、この週末は用事があり、初めて街へ出た。 この投稿をInstagramで見る ふたりづれ(@sumebamiyaco2019)がシェアした投稿 子犬はいつでもどこも…
いきなり見苦しい写真だが、うちの床はこうなっている。 下半分が薄黒く汚れているのがわかるだろうか。数日放っておくと、ねとっとした黒い煤(すす)がこびりつく。白い部分はカーペットに覆われていたところで、ずらした瞬間ちがいが一目瞭然。 何度も書…
結婚から20年、ここまで8回の引越しがあり、そのたび断捨離を心がけてはきたが、捨てづらいものってあるよね。 ご祝儀袋なんてのはそのひとつで、ついにダッカまで持ってきてしまった。 このたびついに廃棄することとなったわけだが、その決断を後押しし…
ペニーはCさんに預ってもらって本当にラッキーだったと思う。 首輪をいくつか新調してもらっただけでなく、クリスマスのプレゼントも頂戴し、二頭のお姉ちゃんたちと楽しく過ごしているもよう。 ただひとつ陸上部合宿なみのハードな散歩には、ついていくの…
ダッカに帰ってきてガッカリしたことのひとつが、隣のマンション工事現場。 去年3月にダッカを離脱する時点では2階の床までしかできていなかったのが、さすがに今では6階まで積み上がり、4階のわが家を圧するまでになっていた。 暗くてうるさい。いつか…
「逃げ恥」新春スペシャルの制作陣はエラかったと思う。 妊娠・出産・子育てをめぐる意識の男女間ギャップ、 選択的夫婦別姓、 育休制度、 同性婚、 結婚しない生き方 といった結婚をめぐる課題に幅広く触れながらも、無理なく面白く見せてくれた。 「逃げ恥…