アメリカのこと
妻はたびたび職場で微妙な気分になることがあるそうな。 彼女は目上のひとたちに丁寧な口をきく。既知の仲でファーストネームを使うよう求められた相手は別として、名前を呼びかけるとき Sir や Ma'am(Madam の略)を生真面目に使う。その習慣は前職の国防…
最初にアメリカで暮らし始めてから15年目だというのに、知らないことがたくさんあって面白い。驚いたことに、アメリカではまだ禁酒法が生きている。さすがに飲酒は禁止されていないものの、あの時代のなごりとして酒の販売が規制されているのだ。 先日のノ…
アメリカ人は仕事や収入が気に入らなければ勤めをプイと辞めて気楽に再就職というイメージがあるが、実態はとんでもなかったりする。「労働者を陥れる罠(わな)」と題するニューヨークタイムズの意見記事には驚かされた。 オハイオ州トレドに住む一児の母で…
うちではアメフトは見ないが、たまたまつけたテレビでスーパーボウルのハーフタイムショーをやっており、人気のシンガーソングライター リアーナ が歌と踊りを披露していた。 というカタカナだらけの文章は、いかにアメリカ文明に毒されているかの動かぬ証拠…
トランプの私邸から国家機密文書がわんさか発見されたと思ったらバイデンの事務所からも自宅からも見つかり、かと思えばペンス(前副大統領)の自宅からも・・・という不祥事が続いている。 トランプ私邸で発見された機密書類(FBI撮影) 機密文書を悪用…
ほんとにえらいひとってのは物事の道理がちゃんとわかっているのやな。第34代アメリカ大統領を務めたドワイト・D・アイゼンハワーが大戦中、連合国遠征軍最高司令官としてノルマンディ上陸作戦を指揮していたときのこと、数年をかけた入念な準備の最終段…
ペロトンはトレーニングウエアなどのアイテムを幅広く売っているが、オンラインショップへ行くと「あっ」と思わされる。 サイトの中身が変わっていて「あっ」とならなかった場合に備えてきょう現在の写真を貼りつけておく。このモデルさんがいろんなウエアを…
ベルギーから届いたRAV4のナンバープレートがもらえるまでの数日間、アパートの地下駐車場に置いておくだけで「ナンバーなしの不審車として通報されたらかなわん」と考え、事情を記したメモを貼りつけた。 あれは考えすぎだったんじゃないかと思うことも…
深夜に訃報を目にして飛び起きた。 慶応義塾大学教授で国際政治学者の中山俊宏さんが亡くなった。 55歳の働き盛り、日々のワークアウトのたまものか、びしっと筋肉のついたお体がとても元気そうだったのに、くも膜下出血により急逝。 専門とするアメリカ政…
アメリカがついにやった。パスポートに記載する性別に「X」が加えられたのだ。 NHKニュースはすぐにリンクが切れるので全文をここに転載しておく。 アメリカ国務省は27日、LGBTなど性的マイノリティーの人たちのために男性と女性以外の選択肢として「X」…
コロナによってわんこを取り巻く事情も大揺れしている。 ステイホームのつまらなさを紛らわせる目的でイヌを飼い始めたひとがゴマンといて、その後「こんなつもりじゃなかった」「もう飼えない」といって放棄される子が世界で激増したなんてのは最初からわか…
「人生とは、自分が何者であるかを見つける長い旅である」 というたのはフビライ・ハーンやったか、二丁目の田坂理髪店のおっちゃんやったか。 いずれにせよわたしの場合、自分が何者であるかに気付くまでえらい時間がかかり、いろんな人に迷惑をかけ、最後…
地域によっては暴力が日常化しているアメリカで、できれば安全に暮らしたい。 ちかごろはアジア人に対するヘイトクライムが頻発し、各地で死傷者が出ている。 こうなると街ゆくひとのすべてが潜在的な加害者にすら思えてきて、落ち着かない気分の日本人も少…
ある配達ドライバーの遺族のための募額金が100万ドルを超えた。 最初の目標金額は百万円単位だったのが、わずか1週間で1億円を突破したのは、ドライバーの死が大きく注目されたからだろう。 パキスタン系移民のカンディール・アンワルさんは、ウーバー…
ブドウを食べたかもしれない事件、ようやく検査結果が出た。 獣医さんと電話で話す妻の表情がすっと和らぎ、Thank God... というのを聞いて涙が出そうになった。 1回目の血液検査と3日後の検査結果を突き合せたところ、異常は見られなかったという。 ペニ…
バーモントからすっかりワイルドになって帰ってきたペニーは、リハビリ(笑)の成果あってかまずまず落ち着いて歩けるようになった。 ただし、かなり熱心に地面を嗅ぐクセは抜けていない。 草地に入った瞬間、鼻をこすりつけるようにしてくんくん。 「ように…
近ごろほっと胸を撫でおろしたことがふたつ。 ひとつは、コロナ検査にかかった料金を医療保険がカバーしてくれそうなこと。 去年の暮れに日本からダッカへ戻ったときに必要だった陰性証明書をはじめとして、以下の料金を支払ってきた。 日本(成田) → バン…
ダッカ発の数日前、妻の知り合いのアメリカ人Fさんから届いたメッセージの内容は、けっこうぶっ飛んでいた。 「コロナ陰性証明書、コピーを10通は持っていったほうがいいよ!」 なんじゃそりゃ。 彼は休暇でモルジブへ向かっており、ダッカ空港で出国手続…
トランプ政権はアメリカ国民にワクチンを分配する計画をまったく作っていなかったことが判明し、発足したばかりのバイデン政権が計画をいちから築き上げる手間を強いられているとCNNが伝えているが、うちではまったく驚いていない。 ずいぶん前から妻の職…
昨夜の大統領就任式、さわりだけ見て寝るつもりが、ベッドに持ち込んだスマホをOFFにすることついになく、結局最後まで見てしまった。 妻は最初から最後までグスグスと泣きっぱなしで、国家に仕える者としてトランプの出鱈目な「政治」に振り回されただけ…