第二次世界大戦中、アメリカによる日独の暗号の解読が勝利の原動力となったことは広く知られているが、解読作業に多くの女性が携わったことはそれほど多く語られていないかもしれない。作業の舞台裏について書かれた「コード・ガールズ」という本の紹介文はこうなっている。
日本軍の真珠湾攻撃が迫る1941年11月、アメリカ海軍から東部の名門女子大に宛てて「秘密の手紙」が送られはじめた。そこには、敵国の暗号解読に当たれる優秀な学生がほしいと記されていた――。
第二次世界大戦中、米陸・海軍に雇われ、日本やドイツなど枢軸国の暗号解読を担ったアメリカ人女性たちがいた。外国語や数学をはじめとする高等教育を受けた新卒者や元教師らが全米各地から首都ワシントンに集い、大戦末期には男性をしのぐ1万人以上の女性が解読作業に従事した。
終戦までに約1000万人の男性が徴兵されるなか、国家が女性たちに期待するところも多かった。男性と比べて言語能力が高いこともあり、暗号解読の主力になったんだろう。
解読者たちの作業部屋のひとつが今も残されており、妻は今そこで働いている。暗号解読じゃないよ、任地の詳しい情勢を学ぶ1週間の研修を受けに行ってるだけなんだけどね。古ぼけたビルの地味な部屋やなあと珍しがっていたら、「これはあの暗号解読者たちの作業部屋だった」というプレートを見つけてびっくり。歴史を動かした部屋、静かな力のこもった部屋に偶然ながら足を踏み入れ、日米ダブルの妻はひとかたならぬ感慨にひたったそうな。
さて、解読者たちの働きにより外交暗号や陸軍の暗号が破られた日本は壊滅的な打撃をこうむり、アメリカは勝利を確実なものにしていった。女性解読者たちの戦後について本の紹介文はこう述べている。
こうした功績がきっかけとなり、それまで女性には閉ざされていた政府高官や大学教授など高いキャリアへの道が切り拓かれることになる。
戦争なんてろくなもんじゃないが、命がけだからこそ新しいものが生まれる機会になっていることは否定できない。それが人間のすごさ悲しさ。
関係ないけど、妻は暗号解読とか得意なタイプじゃないか。おいらが他所のオンナとこっそり通信でもしようもんならすぐに見破られそう。
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