Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまブリュッセル(ベルギー)

ヨーロッパ、オワコンです。

新車を受け取るためドイツの港まで電車で行ったわけだが、電車の利用は出発1時間前に決まったこと。

それまではレンタカーで行く前提で準備していた。7月から2ヶ月間借りていたスズキを、ドイツで乗り捨てることにしていたからだ。

出発の1週間前、Europcar に乗り捨て料金を尋ねたところ250ユーロだったので、それなら電車賃と変わらず、ペニーを連れての旅も楽ちんだからと喜んでいた。

出発の朝、「なにしろここはヨーロッパだからねえ」とすべてを疑うことにしている妻が Europcar に電話して、料金を確認した。

そこがジゴクの一丁目だった。

「乗り捨て料金は250ユーロではありません、2500ユーロです」

から始まり、電話をかけなおすたび違う数字が出てくる。

350ユーロです」

1500ユーロです」

予約センターやスズキを借り出したブリュッセルの支店など、いろんな窓口の連中のすべてが違う数字を口にする。

困り果ててカスタマーサービスに電話し、この複雑怪奇な状態について説明しようとしたが、担当者のひとりは当方の話をさえぎって言いたいことだけを言おうとし、こちらが強めの声を出した瞬間ブチっと電話を切りやがった。

ようやく行き着いたまあまあマシな担当者は、「間違いなく600ユーロです」と自信たっぷりに主張なさる。

あなたの言葉を疑うわけじゃありませんが(実は思いきり疑っている)、これまで何人ものひとたちから違う金額を提示され、たいへん混乱しています。あのようにまちまちな数字が出てくる理由について何か思い当たることはありませんか?

そんなふうにも尋ねてみたんだが、まるで反応なく、600ユーロで間違いなしと繰り返すばかり。

妻が静かな反撃に出る。

わかりました。それじゃあひとつお願いですが、「乗り捨て料金は600ユーロ」という御社からの正式オファーを文書で送っていただけますか?これまでの経過を見るかぎり、返却時にトラブルになる可能性を考えざるをえないわけですが、そのことをよく理解していただけますね?

こうしてカスタマーサービスからの電子メールで600ユーロの正式オファーを受け取ったわけだが、ここまでの経緯、ベルギー人の仕事ぶりをよく象徴していると思う。

わたしたちのIDカードの発行に3ヶ月かかるとか、銀行口座ひとつ開くのに間違った情報を伝えられて無駄足を繰り返し踏まされ、行内での手続きが3週間も無意味に放置され開設に1ヶ月かかるとか、官も民もとにかく仕事が遅くていい加減。


ただし今回の Europcar 問題については、フランスに本社を置く欧州最大のレンタカー会社の体質そのものに強い疑念をいだき、正式オファーだろうがなんだろうが信じないことにした。

はるばるドイツまでクルマを運んだ末に「乗り捨て料金は1000ユーロです。ベルギーのカスタマーサービスが何を言ったのか知りませんが、1000ユーロという真実が揺らぐことはありません。以上」なんてガチ詰めされたら逃げ場がないのである。

すぐにブレマーハーフェンの支店に電話したところ、案の定「1500ユーロ」と言われ、続いてドイツのカスタマーサービスに問い合わせたら「3500ユーロ」といわれた。

こちらの手元には御社からの正式オファー(600ユーロ)があると説明しても聞く耳持たずのドイツ人、鉄壁の守りで跳ね返してくる。

いやだけどそもそもさ、2ヶ月のレンタル料金1400ユーロのクルマの乗り捨て料金3500ユーロとかいう悪質な冗談に付き合う必要あります?

ないっすよね?

そういうわけでクルマ移動をすっぱりあきらめ、ただちにブリュッセルでスズキを返却、その足で列車に飛び乗り、乗り継ぎ乗り継ぎしながらブレマーハーフェンにたどり着いたのである。

この方針転換のため、当初の荷物をがんがん間引いてスリム化したり、ペニーの電車移動用アイテムを整えたりが忙しく、当日中にブレマーハーフェンに着く列車に間に合うのがやっとだった。

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Europcar 借りるとこんなシアワセ気分になれるらしい

あらためて思い知った。ベルギー人ドイツ人も目の前のコンピュータのどこ見てしゃべっているのか知らんが、どいつもこいつも仕事のできないへなちょこ揃い。

同時に Europcar というこの会社、さすがはフランス人が経営するだけあってシステム(機械も人間も)がぐだぐだ。

わたしたちが見るところ、ヨーロッパには働くのが嫌で嫌でしょうがないやつが多すぎる。顧客がどれほど理不尽なめにあっていても同情のかけらも見せず、ひと手間かけて調べるとか融通きかすとかは一切なく、出来ません知りませんばかりの一点張り。

わたしはアメリカにいたころから「ヨーロッパはオワコン」といっていた。過去の遺産(わかりやすくいえば植民地からの収奪)を元手にうまいこと生き延びようとはしているが、100年単位の時の流れのなかでは確実に沈んでいく。

たとえば伸び盛りのアジアでレンタカーを借りたとき、ここまでのトラブルが起きることはないと断言できる。労働者の性能がいいからだ。

したがってヨーロッパに暮らす者としては、警戒に警戒を重ねて洗い出したリスクを粘りとインスピレーションで回避していくしかない。

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レンタカー屋はぐだぐだでも、スズキはよくがんばってくれた。

最後に念押しだが、Europcar 従業員が口にした乗り捨て料金がすべて違っていた件は、演出でも脚色でもないリアルストーリーである。いくらなんでもここまでは予想しておらず、いっそ痛快なほどにひどい体験だった。

わたしはことさらに Europcar はヤメロとかいうつもりはなく、むしろヨーロッパ人が相手のときはすべてを念入りに疑えとアドバイスしたい。

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