Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

お化けきのこのある公園

散歩コースにある一本の樹が気に入っている。

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どうしてこんなことになったのか想像がつかないが、ダリの大作「内乱の予感」を彷彿とさせるアーティスティックな存在感。

植物は黙ってそこにいるけれど、長い間にいろんなものを見て、きっと人間に言いたいことがあるのに違いない。

 

ダリの樹から数分行ったところに、ペニーのボール遊びにぴったりの公園があり、そこへ散歩に行った妻から写真が来た。

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お化けきのこが出現したというのだが、つまらないオトナになったわたしたちは「意味がわからねえ」といって首をかしげてしまう。

そういうことじゃないんだよ、楽しむんだよ!

と教えられたのは夜になってから。

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老若男女が静かに浮かれる気分が伝わってきて、わたしもペニーを連れてしばし見入る。

聞けばこれは「公共空間を活性化し、コミュニティーの住民・訪問者に楽しく高揚する体験を提供」するためのアート展示だという。

なるほどねー。

ちょっと悲しいのは、近々この公園には9階建てのオフィスビルが建つ予定であること。開発業者の所有地だから文句は言えないが、やっぱり溜息が出てしまう。

どうやらこの開発プロジェクトは、近くにアマゾン第二本社が来ることが決まって以降にわかに勢いを得たものらしい。

世界を席捲する巨大企業の「あおり」でちっぽけな公園ひとつが消し飛ぶなんて不思議でもなんでもないことはわかってるんだけど・・・

 

きのこアートの展示は、あと数日。

個人的にいちばん趣(おもむき)を感じたのは、夕方、きのこに仕込まれた灯りを感じ始める時間帯。

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春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。

時間の境界線上にある儚い輝きを愛する民族ならではのビミョーな楽しみ方である。

せめて今回の滞在中に建設工事が始まらないことを祈りつつ。

この公園好きなんだよね。

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