Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

JALに救われて

ワシントンDCからダラス経由の羽田行きをあきらめ、シカゴ経由でいくことになったわけだが、こんなに運の悪いわたしたちがあっさりシカゴへ飛べるなんて少しも思っていなかったし、事実そうなった。

シカゴ行きアメリカン航空は、遅れに遅れた。この日は、あちこちの悪天候のせいで欠航行先変更が相次ぎ、わたしたちの便に乗務する予定だったパイロットがDCに来れなくなり、代わりのパイロットを呼び寄せてはいるが、その到着まで数時間かかるというのだ。

こりゃアカンな・・・

ラウンジに舞い戻るなり妻が活動開始。同じ時間帯に飛ぶふたつの便仮予約をアメリカン航空から勝ち取ったわけだが、こんな悪い日にすべての便がキャンセルになっても驚きはしない。

それから4時間後、パイロット待ちのフライトは結局キャンセルとなり、わたしたちは仮予約した2便のうち早いほうに乗ることになった。その便はエコノミー席しか空きがなく、もうひとつはファーストクラスが約束されていたが、それに目がくらんで遅い便を選びリスクを増大させるほどワシら阿呆じゃない(笑)

当初の予定から6時間遅れで到着したシカゴ。翌朝、満を持して(とかいって気張るような話じゃないが、じっさいそんな気分だった)JALのチェックインカウンターへ。

実は今回の旅、すべてアメリカン航空からチケットを買っているが、国際線のフライトはJALが運航するコードシェア便。きのうダラス-羽田便を別ルートに振り替えようとしてもうまくいかなかった理由のひとつが、コードシェア便だった。

この日も顔面蒼白な事態が待っていた。にこにこ顔でパスポートを差し出すわたしたちに返ってきたのは、「あなた方の席はありません」のひとことだった。それどころか、そもそもお前らどこから来たんだ?状態になり、ここまでの反故になったチケットや使用済みのチケットをすべて差し出しながら、わたしたちがすでにアメリカン航空から羽田行きの座席番号も受け取っていることを説明。

それでも席はないと言われ、溜息つき天あおぐ私たち。すでに1日遅れとなった日本行きが、さらに1日、いや2日も3日も遅れるのか・・・

予約にミスがあったのなら、それはおそらくJALではなく、アメリカン航空または便を変更したワンワールドの責任だろう。だからといってJALスタッフの態度はちょっとどうかというものだった。わたしたちの反応を見るなりモンスタークレーマー認定でもしたのかにわかに態度を硬化させ、「ちゃんと調べますから、ちょっと横にどいて待っててください!」と、わたしたちを押しのけるような物腰に。

横にずれて待たされるの図

日本のフラッグキャリアJALも、アメリカではこの程度のサービス品質かと二度がっかりしていた時、救いの神が現れた。別のJALスタッフが横から現れ、アメリカンとの調整は私にお任せください、すぐに済ませます!といってオフィスへ入っていった。わたしたちのやりとりをどこで見ていたのか知らないが、これには期待できる。

しばらくして事態は半分解決した。わたしたちの座席は確保できたが、離れたシートになってしまうという。

「そこをなんとかする方法ってありませんかねえ・・・」

「今日はほぼ満席のため、どうにもなりません」

固い表情のスタッフが、カチャカチャと端末を叩き、シートを確定させようとしたその時、第二の救いの手が。

「それ変更できますから!」

横から入ってきた第三のスタッフが別の端末を操作しながらそう言った。

これはマジックではないと思う。出発3時間前、まだチェックインしていない乗客はいくらでもいて、大きな差し障りのない範囲で座席を入れ替えることは普通に行われているはず。

それだけのことではあったのだが、とにかく第二・第三のスタッフが割り込んできてくれたおかげで、わたしたちは並びの座席を確保することができた。13時間だからね、羽田まで。

JALといってもスタッフ全員のレベルが同じではなく、サービス品質の凸凹は特に外国にあっては大きいだろう。だが今回は、客の難儀をなんとかして解決しようとする日本的なサービス精神がここシカゴでも発揮されていたように思う。アメリカの航空会社ではまず期待できない「みんなで頑張る」お仕事だ。

今回、乗り継ぎ1回で日本へ行くだけの旅で辛酸を嘗め、心身ともに疲労いちじるしかったわけだが、最後は「チームJAL」の頑張りに支えられ、なんとか前に進むことができた。

ありがとね。

ちなみに羽田へは無事に到着。

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