庭師Ｔさんの給料日。
ピン札熱烈希望の国家的事情に応えるべく、厚紙を台紙にしてジップロック袋に入れてみた。土や水濡れにまみれて働くひとに渡すんだから、汚損リスクは低い方がいい。両替屋にケチつけられて給料が目減りしたら悲惨だもんね。
畑はまだまだチビちゃんばっかりだけど若葉がすくすくと伸びており、塀際のチンゲン菜のほかにも緑が濃くなっている畝がある。
残念ながらわたしはこの週末からしばらく日本へ行くため、今後の成長を見ることができない。不在中に収穫があった場合、コンビニ袋に入れてドアにぶらさげておくようお願いした。
「それとバナナもねー」と言ったら、Ｔさんにっこり笑って「そいつ、オッケー」と一番低いところにある房を指さした。
実の張り具合でいえば左奥の房がいちばん太っていて、そっちから収穫するのかと思っていた。だがＴさんに言われて見上げると、真ん中の房は青から黄色になりかけており、白い粉を吹いたように見える部分もあって、これが収穫の合図かもしれないと思った。いちいちスマホに打ち込むグーグル翻訳ではバナナの採りごろをめぐる会話も思うにまかせないわけだが。
ペニーはまだ気づいていないが、１号の出発は３日後に迫っている。行かずに済むんだったら嬉しいけど、これはまあしゃーないです。
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