Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

1000万円かかってそう

ルアーブルからくっそ疲れるレンタカーで西に進むこと1時間半でバイユーに着いた。

バイユーは人口1万2000ほどの小さな街ながら、ノルマンディー上陸作戦により最初にドイツから解放された土地として歴史にその名をとどめており、街はずれには上陸作戦の足跡をたどる記念館がある。そこで深く感じ入ったことがあるって話は次回にまわすとして、バイユーでとった宿が面白かった。

La Paresse En Ville は「街でのんびり過ごす」みたいな意味で、自宅のようなくつろぎを提供するゲスト用アパートメントだといっている。内容はサイトを一覧すれば雰囲気はわかると思うが、写真でつらつらご紹介。

バイユー中心部からクルマで5分ほどの住宅地。建物は伝統的なフランスの民家をしっかり改修したもの。日当たりよく静か。

藤の花ならおれっちも負けねえぞと空威張りしても、この宿は当方などとは比較にならないお金がかかっている模様。

庭だけでもいくらかかってるかわからねえ・・・と舌を巻いたのは、まずまずの大きさの温水プールがあること。

写真の一番奥には数人で入れるジャグジーもあり、ここまで200~300万円かかってるんじゃないか。温水のランニングコストもけっこうするぜ。

この宿はナタリーさんとフィリップさんのカップル(わたしと同年配)が去年オープンさせたもの。コロナ禍以前から計画していたのに違いなく、そうであれば開業に赤信号・黄信号がともるなか辛抱強く事を進めてきたのだろう。

屋内へ入ると、古いものをうまく生かしつつ、おしゃれな演出が随所にほどこされている。

普通だけどスペシャルで、やっぱり普通。田舎のおばあちゃんちに週末を過ごしに来てるような。

ここには2~4人用の部屋が4つあり、わたしたちが泊まった部屋は「アリスの庭」と名付けられていた。

細かい話だが、リネンにはアイロンがかかっていない。個人営業の宿でアイロンがけを始めるとすごい労働量になる or 外注費がかさむため、わたしの民泊もアイロンはやりません。

そういう目で見はじめると、バスローブひとつの原価やランニングコストが数字で感じられるようになり、心のなかで「ガンバレー」と応援。できればバスローブには手をつけずにいたい気もしたけど使っちゃった。

小さいながら台所もあります。今回は料理しねえなあと思ったけど、実はしっかり使うことになり。その理由はのちほど。

そういえばこの部屋のインテリアは、19世紀にフランス人が熱中したアジア・アフリカ探検が隠しテーマになっている感じがした。

インテリアはとりたてて高級品でなくとも、揃えはじめるとお金がどんどんかかっていく。わたしの民泊なんて、インテリアというほどのものはなく、ただ家具・寝具のほか必需品をそろえた程度でも100万円を軽く越えた(わたしの旅費は別)というのに、部屋ごとに風呂・台所を置くところから始まった La Paresse En Ville の開業費用は500万円どころじゃなく1000万円かかったとしても驚かない。

ちなみにナタリーさんとフィリップさんはフランス語専門で、英語をまったく話さないため、会話はすべてスマホ翻訳を介することになる。だから日本人が泊まっても、なんというか平気です。

朝食は食材の一覧表を渡され、希望する品にチェックを入れて前夜廊下に出しておくと、指定時間までにドア外に置かれる。

ジュースは濃厚、ノルマンディ特産の乳製品はどれも美味しいんだが、卵はすべて生なので自分で調理することになる。それが台所を使うことになった理由。

客は自室と庭のほか(そういえばジャグジーは2時間枠で事前予約)、広々とした居間や共用キッチンで思い思いに過ごすことができる。パーティーする客も多いらしい。

共用スペースではナタリーさんフィリップさんと飼い猫も思い思いに過ごしているので、おたがい気にせずテキトーにやりましょうという感じ。

この宿はとても気に入ったし、バイユー周辺には見るべきものも多いので当初2泊だったのを3泊に延ばそうとしたら満杯で取れなかった。残念だったけど、商売繁盛してるんだったらそれが一番・・・と、すでに同業者気分(?)で応援するのであった。

こういう体験をすると、うちの民泊も次の段階はどうしてみようとかアイデアが湧いてくるようで面白い。まだ開業すらしてないけど(笑)

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