Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

けぇむしょにいってめえりやした

私たちが住んでいるのは St. Gilles サン=ジルという地区で、もとは独立した自治体だったのが、「大ブリュッセル」に統合され、現在ではブリュッセルの「基礎自治体」のひとつになっている。

人口5万ほどのサン=ジルの街を、これまではあまり探検してこなかったので、少しずつ歩いていこうと思っている。

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サン=ジルはなだらかな丘に向かって広がっているので、ぶらぶら歩きするのならまず路面電車で高いところへのぼってからが正解。

でもわたしたちは線路をたどりながら徒歩でサン=ジルの丘をのぼっていった。

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曲がりくねった軌道がつくりだすヨーロピアンな風景。

トラムの行き来を見下ろすアパルトマンに住んでみたいなあ。

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振り返れば、丘の下に広がる街。実に絵になるストリート。

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てなこと言いながら一番高いところまで来ると、そこにはお城が・・・

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と思わせるこの建物は刑務所。

19世紀の終わりに立てられたチューダー様式の建築で、なんでこんなデザインになったのかというと、初代の総監察官デュクペティオーをふくむ犯罪学者の考えに従ったというのだがハテ刑務所をお城ふうにするとどんな効果があるのやら、あっしのようなコソ泥がこんな立派なけぇむしょに入れられた日にゃあ位負けしちまって更生もへったくれもねえような・・・とつぶやきたくなるほど現実離れした存在感。

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聞くところによればこのサン=ジル刑務所、今年から移転が始まるというのだが、引越しが済んだら博物館とかになるのだろうか。ぜひ見学してみたい。

ところで刑務所のある街というか、ムショの真ん前の家なんて、日本だったら住みたがるひとがあまりいないような気がするが、ここでは平気の平左カエルの面にしょ〇べんな感じで、すごくきれいな住宅が建ち並んでおり、高級住宅街な雰囲気。

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これはいったいどうしたことでしょう。

ちなみにこのあたりはアールデコ(20世紀初頭に流行したデザイン)の時代に競い合うようにビルを飾った歴史があり、ふと見上げればこんな贅沢な壁面も。

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刑務所の正面からまっすぐに坂を下りていったところで通せんぼしているのが、サン=ジルの市役所。というか区役所?

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現在でも人口わずか5万というサイズの街に、これほど豪奢な役所が建つのだから、ベルギーの富はあなどれない。

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とはいえこれもコンゴ人の生き血をすすって大儲けした帝国主義時代の遺物であり、素直に賛美する気にはならないが、とりあえず美しいものは美しいとだけ言っておこう。

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ブリュッセルは多様な地区の寄せ集め。地元のサン=ジルですら知らないことだらけで、この先どれほど探検できるかわからないが、まあぼちぼちと。

それにしてもあの刑務所、そそられるなあ。

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