Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

警察が来て

雨の朝、外から男たちの掛け声やモーター音が聞こえてきたので、カーテンを開けてみた。

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引越し荷物の出し入れに使うリフト。最近妻がスーツケースを山ほど抱えて入居してきた家族を見かけたと言っていたので、その家財が届いたのかと思った。

リフトはうちの上階まで伸びている。

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ブリュッセル名物?の引越し風景でも撮っておこうかとカメラを向けたところ、下から怒鳴り声が聞こえてきた。

えらそうなヒゲのおっさんが ◇*$フォト#■@! と言っているのは、撮るな!の意味らしい。

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その命令口調にカチンときたが、すぐそばに警察車両があるのに気づき(最初の写真に写っている)状況を理解。これは引越しではなく、警察の仕事に違いない。道路も通行止めになっていることだし。

それにしてもベルギーの(というかヨーロッパ一般の)警察官は高圧的なことが多く、お巡りさんがですます言葉で話しかけてくる国で育ったわたしはカチンとくることが多い。

もちろん逆らうことなんてしないけどね。

で、オッケー!とにこやかに答えてスマホを引っ込めたわけだが、室内でカメラを窓に向けることを禁止されるいわれはどこにもないので、撮影を続けた。

上階から下ろされてきたのは家具だった。

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ソファやテーブルなどがトラックにどんどん積み込まれていく。

いったいなぜ警察が?

家賃滞納や夜逃げの後始末?

警察がやるかね。

そんなことを考えていたら、黒い大きな袋が続々と下ろされていく。

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こういうのを見ていると(やっぱ事件か)という気がだんだんしてくる。

事件には加害者と被害者がいるが、上階のひとはどっちだったのか。

いずれにせよ住人が姿を消し警察が家財を引き取りにくるというのは穏やかな話ではないが、もしも大事件があったのならマンションの立ち入りが制限されたりしてわたしたちが気づかないわけがない。あっ、旅行で家を空けてたとき・・・?

的なことを考えている間にも家財道具がどんどん運び出される。

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分解された収納家具や子供用の机などが小雨に濡れながら下りていくのを見ながら、なんかせつなくなってしまった。

予期せぬ出来事により平穏な生活を失った家族がいる。

そのひとたちは今どうしているのか。

さっきあの部屋の前まで行ってみたら、「ご連絡がある方はこちらへ」という不動産管理会社の電話番号が貼ってあった。

この件で困っているひとはたくさんいるはず。

われわれの暮らしなんて実に脆(もろ)いものでありますね。

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