Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

妻のトラウマ

ベルギーでのクルマ選定にあたり、クリアせねばならぬ条件があった。

「ステーションワゴンはどうか勘弁して」という妻の事情である。

うちはイヌやドライブ旅行のために荷物が積めるクルマでなくてはならず、ステーションワゴンがあかんかったらSUVしかない。

両者を比べたとき、わたしの中ではステーションワゴンのほうが評価が高い。

・背が低いぶん走行安定性が高い(乗り心地よく、急ハンドルでも車体が振られにくいなど)

・SUVと比べて車体が軽いぶん燃費がいい

・タイヤなど交換部品が安いことが多く、維持費低め

といった利点があるからだ。

このためわが家では日本にいる頃から、クルマ選定のたびわたしがステーションワゴンの利点を持ち出し、妻がやんわり押し返してくるという伝統行事がおこなわれてきた。

 

妻がそれほどステーションワゴンを敬遠する理由は、思春期のツライ体験にある。

国際転勤族だった妻の父が南アジアの某国に赴任していたとき、実家のマイカーはアメ車のステーションワゴンだった。

ステーションワゴンというと、わたしなどは旅行や引越しの荷物を満載してルート66を飛ばしていく映画的な世界にあこがれを感じるのだが、妻はそういうファンタジーとは無縁だった。

父親が中古の中古の中古で手に入れてきたステーションワゴンは、何十万キロも走った古い車体で、後輪のバネがへたって尻もちつきそうに下がった車体、よれよれのシート。そんなのに乗ってるところを友達に見られるのが一番ツラかったという。

ついでにいえば、幼い妹・弟がわんさか乗車して満員になっている状態が「ダサい家族」の象徴と感じられ(そこに彼女にとっての複雑な家庭環境が重なって)とにかくツラかった。

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イメージ写真

ブラックな思い出満載のステーションワゴン体験。その深いトラウマは、30年あまりがたった今でも癒えてはいない。

今回のクルマさがしでも、フォルクスワーゲンなどに優れたステーションワゴンがあったので、往生際の悪いわたしは念のためステーションワゴンの利点を持ち出してやんわり押してみたのだが、

「ちょっと・・・やっぱり・・・・・ゴメンナサイ!」

という妻の気持ちを尊重してさっさと圏外に押し出した。

そういうわけでSUVになった。

だったら車種を書けよという話だが、発注はかけたものの、ここはヨーロッパであり、現物を見るまでは信用ならないと思っているので今回はパス。

とかいうほどの買いモンじゃないよな全然。

アホみたい。

あ、でもとってもいいクルマだよ!

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