Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

なにかがぶっ壊れて水びたし

尿路感染症が疑われるペニーは、室内でガマンできなくなったとき、フローリングではなく敷物の上でするため、対策を講じている。

私物のカーペットは安物だし洗えば済むけれど、官給品の(もしかしたら割と値の張る)じゅうたんはなんとしても守られねばならない。

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巻き取って保管するのもたいへんなので応急処置で縁(へり)を持ち上げてペニーが入らないようにしたんだけど、なんかもう部屋が落ち着かない雰囲気になりまくり。

 

日曜の晩はもっと落ち着かないことになった。

寝ようと思ったそのとき、トイレに置いてある謎の装置が

ばんっ!がががぐぐがが・・・

という音をたて、見にいったら床が水びたしになっていた。

謎の装置は縦横30センチほどの白いプラスチック製のケースに入っており、便器と壁の間に押し込むようにして置かれ、こんなもの見たことがないので想像でしかないが、強力なフラッシュ水を押し出すためのものかも。

便器には通常の水タンクがついているが、それは使わず、この装置に頼っているのかもしれない。

いずれにせよ、水まわりの機械が壊れて床が水浸しというのは穏やかでなく、放置して下階に水漏れしたら責任問題になるから、大きなバスタオルを何枚か広げて応急処置

って応急処置ばっかしやないかー。

24時間対応のオペレーターに電話して事情を説明するが、会話はスムーズに進行しない。

オ:そこに蛇口があるでしょ?すぐに締めてください!

妻:いやいやなんぼ見ても蛇口は見えないよ。

オ:だから蛇口を締めてって言ってるでしょ?!

妻:あのね、ものすごく見通しのよくない場所を必死にのぞきこんで確認してるんだけど、あなたのおっしゃる蛇口のようなものはまったく見えないの。

オ:おたく、何か大きなものをトイレに流そうとして詰まらせませんでした?

妻:うちはいたって丁寧に家を扱うほうだし、紙以外は一切流してませんよ。

オ:おたくが蛇口を※△$@#◆しなくて漏水事故になったら何千ユーロでも弁償してもらうことになりますよ。

と鼻息荒いオペレーターは、装置はけっこう最近交換したばかりだから壊れるなんておかしいやっぱりお前らが犯人だという雰囲気を隠そうともせず不毛な会話が続いたが、辛抱強い説得の結果(← 人質立てこもり事件みたい)朝一番に業者を派遣してもらえるよう話がついた。

わたしたちにできることといえば、床にたまった水を吸い取り、ぶっこわれた装置の電源を抜いておくことくらいしかなかった。

 

くっそ寝不足で迎えた翌朝、驚いたことに10時に業者が来るとの知らせがあり、さらに驚いたことには僅か15分遅れで作業員さんが現れた。

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このひとたちは事前に話を聞いただけで装置の故障と理解したらしく、さっさと新しいのを持ってきて付け替えていた。

実は昨夜の漏水事件いらい風呂や台所の湯がでなくなっており、きっと関連しているのだろうと思ったらやっぱりそうだった。

装置の故障→水道の水圧低下→ボイラーが自動停止

という華麗な三点セットにより文明生活を奪われそうになったが、作業員の兄ちゃんはにっこり笑ってぜんぶ直してくれた。

謎の装置ひとつにこれだけやられるのだから、油断も隙もなりゃしません。

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