Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

命の軽さ

寝室ドアの付け替え工事が行われた。アメリカ政府の方針で、主寝室のドアは特別に頑丈にしておくことになっている。賊が宿舎に押し込んだ際には主寝室に立てこもり、警備員なり警察官なりが駆けつけるまで破られない強さが求められている。

すっごく重たそうなドアを二階まで運び上げた作業員さんたち。おい裸足かよダイジョブかよと目を剥いたが、ここは無事を祈るしかない。安全基準なんてものはまだ存在しないのだろう。

従来のドア(右側)はガタが来ていた。よく見ると経年劣化によるひび割れがあり、ここからバールなどを差し込んでエイッとやられたら簡単に破られるだろう。いくら立派な錠前をつけても意味がない。

新しいドアは従来のものより厚みがあり、ずいぶんどっしりしている(広角レンズのせいでそうは見えないが)。

テラスのドア2枚もこの頑丈なやつに更新され、枕を高くして眠ることができる。けっこうなお金がかかっているのだろうが、これが米国政府が連邦職員の安全にかけるコストだ。

一方で・・・といってもストレートな比較ではないのだが、ラオスではひとの命の軽さを日々実感しながら暮らしている。ひとたび路上に出れば、こんなバイクが普通に走り回っている。

このお父さん、5人乗りなんだから慎重に運転するものと思っていたら、他のバイクをびゅんびゅん追い抜いて集団の先頭を快走していった。以前にビエンチャンでは毎月60~70人がバイクがらみの事故で死亡と書いたが、そんな異常事態が社会の大きな課題になっていないところがラオスの悲しさといえる。

事故をどうやって減らすのか。先進国の発想で言えば、

第一にノーヘルや多人数乗車を禁止する法規の整備、

第二に違反者の摘発、

第三に(実はこれが一番大切なのだが)危険な走行をすると死にますよという社会教育に力を入れるところだが、ここではそれが弱いというか弱すぎるというか厳しい言いかたをすればゼロに近いレベルと見えてしまう。上から目線で申し訳ないけど、ラオス人の命の軽さが気の毒でならない。

これ以上書くと外国人であってもヤバイことになる土地柄なので、

ラオスはまだまだこれから!

伸びしろだらけ!

とエールを送りながら筆を置くことにする。

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