日本へ送るそこそこ重要な手紙(ごく普通サイズの封筒)を持って郵便局へ。
最近の郵便事情は当てにならないので、追跡番号のついたプライオリティ・メールというのを頼んだら、窓口職員は封筒を一瞥するなり「54ドルね」とのたまった。
54ドルといえば、円安の今なら7700円と換算するまでもなく、たいそうな金額。
「追跡番号つきでもっと安いのなかったけ?」と尋ねたのは、以前そういうのを日本に送ったとき、せいぜい13ドルぐらいだったという記憶があるから。
「いや、そんなもなぁないよ」
「てことは普通郵便か54ドルかの二者択一ってこと?」
「そだよー」
だったら普通郵便でいいや、中身はそこそこ重要だけど、紛失されたらコピーを再送できるからと思った。
「じゃあ普通郵便で。ちなみに何日くらいかかる?」
「うーん、2〜3週間かな」
ああそうですか。拙者7月に日本へ行くので、そんとき自分で投函することにした。
隣の窓口では妻が苦戦していた。ブリュッセルでお世話になったひとにお礼?記念品?のTシャツ(お値段約30ドル)を送ろうとしていたのだが、受取人が関税やら手数料やら30数ドルを支払わなければ受け取れないと言われて絶句。
まさかの関税100%。途上国のクルマ輸入かいってほどの税率だ。EU加盟国でこんな関税に出くわすとは思いもしなかった。
念のため別の郵便局で尋ねたところ、EUではアメリカから商品を取り寄せる市民が本来支払うべき関税をズルしまくることが深刻化したため、2023年3月1日をもって厳格に取り扱うようになったんだと(税率が変わったのかどうかは知らない)。
たしかにブリュッセルのひとたちは、アメリカのアマゾンなどから買い物をするとき、「運悪く税関で引っかかったら」払いはするが、そういうのは稀なケースであり、普段ブッチしまくって割安な買い物してると言っていたそうな。これ日本でも同じだよね?
現在は受け取る側に厳しく迫るだけではなく、送り手にも細かいことを言ってくるようになったらしい。以前だったら送り状に「品目:衣類」とだけ書けば十分だったのが、今は具体的に「Tシャツ」と明記するだけでなく、女性用・男性用の区別まで求められるようになった。
そういうわけで、お友達にシャツ1枚送るのにも19世紀な手続きが必要な郵便事情、なんか間違ってる気がするのはわたしだけだろうか。ちなみに妻はTシャツ送りをいったん保留して善後策を考えちう。
ブログのランキングというのがあって、これをポチしていただくとたいへん励みになります。