Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

安定のユナイテッド品質

5日間の出張を終え、モントリオールから帰ってきた妻。一円でも安い切符じゃないと買ってもらえない公務員(税金なんだからとーぜん)は、大半の旅客がモントリオール - ワシントンDC間を直通で飛ぶのに対し、往復ともニューヨークでだるい乗り継ぎを強いられる。

で、NYまで乗ったユナイテッド便のCAがドンダケェー?!な出来だったと声を弾ませて報告してくれた。

搭乗したのは座席3列+3列のちっこい機体で、プロペラ機かと思ったらこれでもジェット機だったそう。

どうやらオーバーブッキングがあったらしく、ゲートで「ファーストクラスにアップグレードしといたから」とドヤ顔で告げられた妻は、どんなファーストやねん...と訝しがりながら機上の人に。

なるほどファーストは1列+2列で、横幅と足もとに余裕があり、ちっこい機体では精いっぱいのおもてなし。

ただしサービス品質はどうだったかな。一名のみ配置されたCAは、最前列に陣取ったユナイテッド航空社員と到着までの1時間、まったく休みなく大声でダベり倒していた。

聞きたくなくても耳にバンバン入ってくる会話によれば、客席の社員もCA職なんだが、近ごろ他社の採用試験に励んでいるらしい。試験項目のひとつに、機内の通路をシートにぶつからずに歩けるかどうかテストってのがあるらしく、なんかもう笑うしかない風景を想像。

テストの目的は「機が揺れても客にぶつからず移動できるか」、すなわち機内の安全を守れるかどうかのチェックなんだろうが、それはまあ建て前で、実際には一定レベル以上の肥満者を除外するための方便かと。

客の立場からしても、アメリカンCAの巨大なお腰にどやされて飛び起きたことは幾度もあり、容姿や体型による就職差別には反対だけどコレハチョットナアと思うところはある。

ちなみに他社受験中のCAさんは、通路歩行テストがけっこう厳しそうな体型だったが、そこはうまいこと通過したらしい。

乗務中のCAは、同僚との会話に熱中する合い間に、客へのサービスを行っていた。飲み物の希望を尋ねられた妻が「スパークリングウォーター」をお願いしたところ、「あ゛?」「あ゛?」と聞き直され、「あの...ガスが入っているやつです」と説明したところ、「あーら、セルツァーのことね」と満面の笑み(=この田舎者セルツァーも知らねえのか目線)で持って来てくれた。

いやいやスパークリングウォーターが通じねえお前のほうこそどんないなk... まで来た妻だったが、にっこり笑って頂いたそうな。そしてごちゃごちゃモノを欲しがる乗客の対応をさっさと済ませるなり同僚との会話に熱中するCAさま、機体のサイズを問わず揺るぎないユナイテッド品質を今回も確認させていただきましたというしょうもない一席。

それでも毎日地球は回っているのである。

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