こういうふうに書いてしまうと急に事情が変わってひっくり返るような気がしておっかないんだが、心配してくれてるひとたちにお知らせしたいと思って。
どうやら妻は退職せずにやっていけそうな流れになっている。ふたりしてロンドンに乗り込んでガンバった甲斐があったというものだが、悪魔が最後の妨害に出てくる可能性ゼロとはいえず、気を緩めることはできない。
ところで、悪魔という呼び名は単に「めちゃ悪いやつ」といった意味で使っているわけではない。この人物は、虐待の証拠を決して残さぬよう、いかなる場面においても実に巧妙に言葉を選ぶ能力があり、一方で獲物以外の人間にはとろけるような笑顔と優しい言葉で接し、取り込む能力をもっている。その行動の正確さと徹底ぶりが「悪魔の知恵」を感じさせることから、わたしはそう呼んでいる。
どういう手口で獲物を虐待してくるのか、過去に被害者がどれほどいたのか(それは驚くばかりの広がりを見せていた)、わたしたちが「安全圏」にたどり着いてからある程度説明できると思うが、ここでひとつだけ付け加えておくと、この人物の実態をよく承知しているある医学者は「絶対に近づいてはいけない人物」と断言している。転勤が不可能だったら退職してでも脱ブリュッセルというわたしたちの決意は、悲しいかな大正解だったことになる。
ところでロンドンでは辛気臭い用事ばかりじゃなく、ちゃんと美味しいこともしてきた。
ジャパンセンターという日本食品の大きな店があってだな、フードコートでいろいろ食えるのであるな。
翌日もここでランチと思っていたのが少し気が変わり、別のところへ。
っておい!こんな日本人街がロンドンにあるのかよっ
とびっくりしていただけそうなこの風景は、ジャパンセンター内にあるラーメン横丁という店のインテリア。
70年代という設定でデザインしたというんだが、外国でここまでやるのってすごいよね。
ただし加山雄三の「お嫁においで」は66年発売だし、ヤマサ醤油のポスターからは戦後まもない感が漂ってきて、まあ昭和テイスト全般を楽しむ場所ってことで。
忘れてたけどこういう公衆電話、確かにありました。
頭を差し込むと周囲の雑音から遮断されてよく聞こえるし、こっちも無駄に大声出さなくて済むスグレモノだったような。
ラーメン食べたよ。
何か特別にすげえというわけではなかったが、安らぎながら舌鼓を打つのに丁度いい美味しいラーメンでありました。いろんな国のひとが来てました。さすがは大ロンドンでございます。
こんな話題、ロンドン・プロジェクトが失敗に終わっていたら書きたくもなかったと思う。今んとこなんとかなりそうで、ほんとによかった。
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