Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

もやっと気にしていること

プーチンは「戦争しない」とは言っていない。

5つの核兵器保有国が共同声明で「核戦争はしない」と宣言したものの、通常兵器による戦争はなんぼやってもOKというのが現在のロシアの本音だろう。

もちろんターゲットは隣国ウクライナ。

ウクライナはロシアのくびきを逃れてヨーロッパの一員になること(NATO加盟)を熱望しており、ロシアはそれが嫌で嫌でしょうがない。喉元に「敵」の刃をつきつけられる格好になるからだ。

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ロシアはすでに十万に達するともいわれる軍をウクライナ国境に送り込んでおり、米CIAの分析によればプーチン大統領はロシア軍を「一気に動ける場所に配置済み」だという。

このところプーチンはウクライナ問題をめぐってバイデン大統領との会談(オンライン・電話ふくむ)を繰り返しており、会談は長いときには3時間半に及んだ。

おとなしく話し合いに応じているプーチンは、戦争によらない解決策を模索しているのか。

それはアヤシイと思う。

プーチンの狙いは「誠意を尽くして話し合ったのに、アメリカ(西側)は無理難題を押し付けてくるばかり。これ以上ロシアの国益が損なわれることは許容できない」とかなんとかいってウクライナ侵攻を開始する筋書きなのではないか。

国益を大声で叫ぶところまで持って行けば、ロシア国民はじゅうぶんに納得してウクライナ侵攻を支持するだろうし、その結果プーチンは英雄になれる。

その強権的な統治手法に反発も多いプーチンが、足元の不安を一掃して地盤を固めるためには「正義の戦争」がいちばん手っ取り早い。

プーチンが目指すのは、浅野内匠頭の役回りだろう。強欲で意地悪な吉良上野介からのイジメに耐えて耐えて耐えきれず刀を抜いてしまったあのひと。それだったら四十七士ならぬロシア人民1億4000万が俺のこと全力で支持してくれるに違いあるめえ・・・

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というプーチンの妄想が不幸にして現実のものとなったら何が起こるか。

アメリカは「ただじゃ済まさねえ」といっており、NATOは何らかの軍事行動を起こすかもしれない。

ロシアが核兵器で反撃した場合、西側諸国の首都にはミサイルが雨あられと降り注ぎ、わたしは蒸発するだろう。だがそれをやったらモスクワも確実に壊滅するから、冒頭で述べたように核戦争は起きないだろう。

ミサイルのかわりにやってくるのはウクライナからの難民かもしれない。

ウクライナは人口4200万。そのうち仮に5%が難民化しただけでも、200万人が周辺国に流出する。

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避難先として有力なのは言語(ウクライナ語)が似ているポーランドだが、ポーランドが悲鳴をあげて近隣諸国に協力を求める流れはあるだろう。ポーランドの先にはドイツがあり、その隣がベルギー。まったく他人事ではない。

それと、アメリカの出先機関という妻の仕事がら、ヨーロッパに難民があふれ出せば、その保護のために奔走する可能性もある。アメリカに難民申請するひとたちに対応するため、ドイツやポーランドに長期出張なんてことがないとはいえない。

ウクライナ侵攻は「2022年初頭にも」との専門家の観測が伝えられるなか、もやっとした気分で過ごしている。

どんな年になるのかなあ。

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