ライン川に沿って南下する旅、絶景のブドウ畑を見た日に泊まったのは、いわゆる古城ホテルだった。
ライン川沿いには中世以来の城がゴマンとあり、廃墟となったもの、よく保存されて見学できるもののほか、ホテルとして利用されているものが多い
今回は Romantik Hotel Schloss Rheinfels(ロマンティックホテル・シュロス・ラインフェルス)を選んだ。
場所はここ。
ちなみに古城ホテルというと中世の石壁むきだしの室内にベッドを置いてというイメージかもしれず、そういうのも存在するのかもしれないが、このホテルは城の「本丸」はそのまま遺跡として保存され、その周囲にある付属の建物がホテルに転用されたものらしく、客室内はまあ普通。
わたしたちの部屋からはライン川がしっかりと見え、目の前にはホテルの別棟が立ちふさがっているものの、写真右手の奥までずっと見通すことができた。
この川の景色については、後で思わぬ展開があった。
さて、古城を見ておこう。
川岸から急角度で立ち上がってくる崖のてっぺんピタピタに建てられた城は、「登れるもんなら登ってみーや」というガチの防御姿勢でありました。
どんな王様だったかとかいう話は横に置いておき、廃墟の風情を楽しんでみる。
わたしはやらないがコンピュータゲームの舞台になりそうな。
城壁に穿(うが)たれた銃眼から、兵士が周囲を監視してたんだろうなあ。
見晴らしはとてもよく、「ドイツを見た」という気分になれる。
後背地はうねる丘陵地で、頂上までブドウ畑になっている。
ワイン製造はこの地方の領主にとって重要な産業で、周辺の豪族との領地の獲りあいは、ブドウ畑の確保という側面が強かったそうな。
城は戦いのための装置であるとともに、多くのひとが暮らし、死んでいった場所でもある。
どんな人生やったんやろ・・・
遥かな過去の人間ドラマをめぐって妄想がはかどる。
ところでこの道具、なんだかわかるかなー?
刑罰のやり方は現代では想像もつかないほと残虐だったわけで、写真の装置がリアルか模造品かは別として、その使われ方を想像しただけで体がムズムズしてくる。
もうひとつのコレはなんでしょ?
木製の柱はちょうど人の背丈ほどあります。鎖が一本垂れており。
生まれたのが現代でよかったな・・・
古城の見学は宿泊者でなくても可能で、入場料は大人ひとり6ユーロ(780円)。
今はコロナ陰性証明またはワクチン接種済証明が必要。
ラインを見下ろす食堂は、なかなかよかった。
朝食ビュッフェの内容は、ドイツのホテルにありがちな野菜不足&品不足の感じは否めないが、景観は最高。
蛇行するラインの奥まで見通すことができるのだが、これを撮影した1時間前までは様子がまったく違っていた。
朝起きたらこんなんだったんです。
朝もやはテムズ川の専売特許かと思っていたら、ラインも負けていませんでしたね。
そんなこんなで、駆け足旅行のため1泊のみだったが、楽しい滞在になった古城ホテル。
ライン川沿いツアーのこてこて定番をこなしてみてよかったと思う。
旅は、もうしばらくライン川を遡上する。
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