アンダーナハでライン川に触れた翌日、川沿いに南下してコブレンツに達し、古城までのケーブルカーを楽しみにしていたのだが、日曜日とあって人出が多すぎ、そもそもコロナ下でわたしたちが乗車できるかどうかわからなかったので、クルマで古城まで行ってみたら駐車場の収容能力がとっくに尽きており、「いつか平日に出直し!」といってコブレンツをパス。
そのまま南下してボッパルダー・ハムという地域に入った。
そこには絶景があった。
あっ、これは絶景を見下ろすペニーさんで、ちょっとした手違いでしたね!
彼女のつぶらな瞳に映っていたのはこの景色!
ライン川までまっすぐ落ちてゆく急斜面。それをびっしり埋め尽くすブドウの樹。
ドイツワインといえば最大の品種はリースリング。ぷるっぷるに実ってました。
このボッパルダー・ハムは、ライン川が急に向きを変えて東西に流れる地点にあることから、北岸の斜面が南向きで、日当たり最高。
加えて、土壌に多く含まれるスレート(粘板岩)が保温性にすぐれていることから、優れたブドウが育つのだという。
いいブドウができるということは・・・ボッパルダー・ハムは「ラインガウワイン」の名産地で、ワイナリー見学を楽しみにしていたのだが、ドイツの日曜日はテッテー的に何も動かない(開いているのは観光地の飲食店の一部ぐらい)ため、とりあえずパス。
そういえば、ドイツは9月が一番美しいと言われる。
いろんな理由があるだろうが、収穫間近のブドウの実りあり、よきワインへの期待ありの気分のなかでの「美しい9月」なんじゃないか。
で、最初に絶景と吹かしたわりにはスケール感の足りねえ写真だなと思ってた方のために、思いっきりの引き絵を撮ってきました。
河岸段丘の頂上から川岸まで、びっしりとブドウ畑。
アジアでは、耕して天に至るのは棚田。ヨーロッパではこれ。農家さんは急斜面に張り付くようにして日々丹精しておられるわけで。
ワインのテイスティングこそできなかったが、ラインの賜物(たまもの)をこのスケールで実感できたことが収穫だった。
ちなみにブドウ農家さんが畑から畑へと移動する道路は、等高線のように刻まれたごく狭い道で、ガードレールなんてものはなく、踏み外したらライン川まで転落すること間違いなし。
今回ドキドキしながらハンドルを握り、農家のリアルの一端に触れられたのは、気ままなドライブ旅行の利点。
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