いきなりこんな写真を出すと・・・
どこのテーマパークやと言われそうなので、もちょっと広くすると・・・
工事現場がリアルな街、リールというところへやってきた。
リールは北フランス、ベルギーとの国境地帯にあり、ブリュッセルから1時間半ほど。
この一帯は、フランドル伯というベルギーの領主に18世紀末まで900年あまり支配されたせいでフランドル地方と呼ばれ、リールはその中心都市ということになる。
と解説書を広げたようなことを書いているが、この街に滞在したのはわずか1時間あまりのことで、旅行というよりはドライブついでの散歩だった。
人口23万ほどの手ごろなサイズの街。おだやかな旧市街歩きに心がなごむ。
コロナあり、季節よしでレストランはテラス席から一杯になっていく。
わけても路地いっぱいに張り出したテーブルの群れ、そこでぺちゃくちゃと食っちゃべるひとびとが圧巻の風景をつくりだしている。
この路地をさっさと抜けて別の通りに出たら、目になじみのある看板が。
PAUL ポールという、アメリカではワシントンDCエリア、日本では札幌から福岡までの大都市圏にぽつぽつ出店しているフランスのぶーらんじぇりー、ひらたく言えばパン屋でありますな。
ポールはこの街で19世紀末に創業したと聞いている。
ここが第1号店舗ではないようだが、ステンドグラスが絵になることから人気店になっているらしい。
アメリカで何度もお世話になった店の創業の地だもの、ご本家の味を試してみないわけにはいかないってんでさっそく・・・
チキンサンドとジャンボンブール(バゲットのハムサンド)をトライ。
すごく正直にいうとフランス人にはイケスカない部分が多いけれど、パンはうまいんだよなあ。
しっかり硬いくせに歯が気持ちよく食い込んでいく重厚な柔らかさ。これがアメリカだと水の違いか技術の違いかわからんが、どうにも追いついていない。
リクツはいいからあたしのことどーすんのとペニーさん。
お前のこと忘れちゃいないよ(実はパンの評価に夢中でしばらく忘れてたけど)。
このにおいがしたらたまんないよねー。
ともあれ3つしかないテーブルにタイミングよくつくことができて、たいへんラッキーだった。
遅い昼食を済ませたら、サクッと買い物して帰りましょう。
蜂蜜ショップは妻がよく引っかかります。
Famille Mary ファミーユメリーというこのブランドは100年前、フランス西部ロアール渓谷の水車小屋で始まった蜂蜜メーカーなんだそうで。
妻が得意とする、なるべくちっちゃい瓶をちょこまか買ってみる戦法でバレンシアオレンジ味、マンゴー味をゲット。
プロヴァンス地方の名産ラベンダー風味ってのも試すことになった。
3本で14ユーロちょっと(1800円)。
コロナに関していえば、フランス政府は飲食店などへの入店者にワクチン接種や陰性の証明書を義務付けていると聞いているが、少なくともリールのポールでテイクアウトするうえではそういうものは求められなかった。
8月上旬の時点で国民の55%がワクチン接種済みというフランスは、地域にもよるだろうが、路上ではほぼマスク非着用で、ぱっと見コロナ以前の世界が戻っているようにも見える。
なんだか別世界に紛れ込んだような不思議な気分にひたっていたら、ペニーがあくびをしだしたので帰ることに。
なんてワンコのせいにしちゃいかんな。われわれとしては、リールがじっくり歩きたくなる街かどうか雰囲気をチェックしにきた感じだったので、今回はこんなもんでいいかと。
以上、おフランス弾丸散歩ツアーの顛末。
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