話はいったん決まりかけたんだけどね。
数車種を提示されたなかで一番リーズナブルなのがボルボだったから、よっしゃそれでいこうかとなったのよ。
ちなみにボルボで心配のタネだったのは「すでに化石燃料エンジンのみの車体は製造していない」という日本語記事で、うちで考えていたXC40というモデルはハイブリッドになっており、それだと途上国へ持っていったときゴニョゴニョという件だった。
ところがこっちへ来てクルマ屋さんから詳しく聞いたところ、彼らが売ろうとしているのがガソリンエンジン車であることが判明。
注文を受け次第「工場でつくる」といっているのだから、ボルボは100%化石燃料のクルマはもう作っていないという美しい情報は誤りだったわけで、日本のモータージャーナリズムなる業界がどれほど当てにならんものかよくわかった。
普段からお気楽に書き飛ばした様子の記事が多いから話半分で接するようにはしていたんだが、今回は「環境先進企業ボルボ」という響きにコロリと騙されていたよ。
ボルボが電気方面に急いでいること自体は確かのようだが。
クルマ選びのことだ。
ハイブリッドうんぬんという懸念がなくなったボルボXC40は、その設計思想やデザインが気に入っており、しかも最新の安全装置をふくめた価格が、提示された数車種のうちで最も割安だった。
アウディより安いことは当然としても、どういうからくりがあるのか、大衆車メーカーのフォルクスワーゲンやトヨタと比べても安いのだから、これに手を挙げるのは当然。
ところがその流れが突如として狂った。
クルマ屋さんがこんなことを言ってきた。
「あのぅ、ボルボですけどぉ、工場の生産が滞ってるんですぅ...」
コロナの影響で半導体が手に入りにくくなり、通常だったら注文から1ヶ月で手に入るはずのクルマが、「8月か9月・・・ぐらいまでわぁ」というほど遅れるという。
ヨーロッパ人が9月と言うとき、10月になっても11月になってもわたしは驚かない。
へたをすれば半年ちかくもレンタカー暮らしが続き、そうなればボルボの割安メリットなんて軽く吹き飛んでしまう。
「なのでやっぱりワーゲンとかトヨタとかどうでしょうか。あ、レクサスは最新装備テンコモリです。すべて在庫車なので、すぐにお乗りいただけますよぅ」
と言ってきたので、あらためて価格表を見ながら悩んでいるのだが、前回書いた減点要素に変更はなく、それには目をつぶったとしても、ワーゲンは白しかないとか、トヨタは目の潰れるような鮮やかな青しかないとか、在庫車ゆえの問題あり。
割高なうえ、気に入らない色のクルマに乗るだけのフンギリがなかなかつかない。
あーあ、すっかりボルボの気分になってたのになあ。
ペニーさんとリンゴでも分けあって慰めてもらおうかなあ。
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