Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまブリュッセル(ベルギー)

初めてコロシテヤルと思った時

オスとしては比較的気弱なタイプのわたしでも、腹の底から怒りの炎を吹き上げながら

ぶっ殺してやる...

と思ったことが一度だけある。

学生時代の後半から社会人1年生ころまで乗っていたオートバイを盗まれたときのこと。

そのころわたしは千葉県松戸市常盤平(ときわだいら)という新興住宅地に住んでいた。過去に暮らした街とはちがい、静かで治安よさげな感じが気に入っていた。

ところがある晩、アパートの駐輪場に停めていたバイクが盗まれた。

朝、乗っていこうと思ったバイクの姿が見えず、ゆうべここに置いたはずなのにどうしてと混乱し、やがて気が落ち着いたところで盗難の事実をしかたなく受け入れ、警察に連絡した。

 

わたしのバイクは、当時大流行しかけていたレーサーレプリカと呼ばれるカッコイイものではなく、伝統的なスタイルをしていた。 

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いかにも「オートバイ」というデザイン

機械の美しさを感じさせるこのバイクが大好きで、丁寧に手入れして乗っていた。

青春時代にありがちかと思うが、相棒というよりは恋人のような存在だった(いちおう人間の恋人もいたけど)。

盗まれて2週間ほどたったところで警察から電話があり、バイクを引き取りに来いという。

どこか公園の駐車場みたいなところで発見されたが、犯人はわからないといい、これしきのバイク泥いちいち捜査するわけないだろ光線が電話口からばんばん洩れてきていた。

盗られたものの負け。バイクがもどってきただけでも喜べ。

そんな娑婆のおきてを頭に刻み込みながら警察署に向かった。

 

引き出されてきた車体を見て絶句した。

タンクやサイドカバーが青ペンキでべっとりと塗られ、排気管は爆音を発生させるため途中で切断、ハンドルは妙な形に捻じ曲げられ、何度か転倒したせいだろう車体の各所がキズだらけになっていた。

暴走族の仕業であることは明白だった。

凌辱のかぎりを尽くされた「恋人」の姿を見て、憤怒の炎が吹き上がった。

さすがに警察官の前ではそう言わなかったが、エンジンのかからない車体を押しながら家路についたとき、思わずこみあげてきた涙とともに

ぶっ殺したる

と決意した。

チンピラ野郎の胸ぐらをつかんでタコ殴りにし、両足をつかんでぶんぶん振り回し、ブロック塀に何度も叩きつけるエログロナンセンスじゃなかったウルトラバイオレンス映像が脳裏をかけめぐった。

幸いにしてわたしには犯人を捜し出す能力がなく、仮に見つけたとしてもコロしちゃったらこっちが終わりなことくらい一応わかっていたし、この事件以降は仕事でくそ野郎に出会ったとき「死ねや...」とうっすら思う程度に済ませてきたから犯罪歴はつかず、おかげでアメリカ永住権をとることもできた。

 

ゆうべ散歩に出ようとしたら、アパート前が真っ赤になっていた。

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消防車と救急車が来ているが火事ではなく、聞けば若い女性が頭から血を流してどうのこうのという騒動があったらしい。

近所にレストランやらクラブやらあって夜は超にぎやか。メーターが振り切れた兄ちゃん姉ちゃんがわあわあ叫びながら練り歩くことも珍しくないから、いろんなことが起きる。

でも誰かをぶっコロ... なんて勢いで思ったりしないよう穏やかに、穏やかにね。

人生を棒にふっちゃうよ。

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