Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまブリュッセル(ベルギー)

21世紀の夜明けを撮影したカメラ

わたしの趣味は子供のころから実にチマチマしていて、切手なんぞにうつつをぬかす一方で、プラモデルもけっこう好きだった。

その熱は中学入学とともに一度は途絶えたが、完全に死んでいたわけではないようで、おとなになってから10年に一度くらいの間隔でぽっ、ぽっ、と淡くよみがえることがある。

いちばん最近の「ぽっ」が土蔵から出てきた。

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社会人になりたてのころ運転していたクルマ。いすゞベレットといい、わたしのは確か1970年製で、それをセンパイから買ったのが85年のことだから、15年選手のおじいちゃんだった。

当時、すでに庶民のマイカーであってもエアコンが常識となるなか、こいつにはそんな文明の利器はついておらず、炎天下の渋滞で汗みずくになった若さが懐かしい。

ベレットのプラモデルをいつどこで買ったのかトンと記憶がないけれど、おそらく40代のどこかで偶然手に入れたものではないか。買うだけ買ったが、製作する前にアメリカ移住が決まり、実家に置いていったものにちがいない。

20代と40代の自分と思わぬ再会をはたしたようで、おもしろかった。 

 

老後の母は山岳写真を撮りまくっていた。

父の死後、山登りの悦びに目覚め、あちこちに足を運び、行く先々で写真を撮りまくった。

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デジカムが爆発的に普及する以前、下のカメラが5万円、上のカメラが6万円したというのはおとぎ話のような史実。

母はこうしたカメラを携えて、ヒマラヤにも乗り込んだ。72歳で21世紀の夜明け(文字通り2001年の元旦)を迎えたのは、秀峰アンナプルナを見上げるトレッキングコース上。

朝、テントから這い出すなり夢中でシャッターを押したのにちがいない。 

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こんな感動体験を支えてくれたカメラも、持ち主が去り、家族にフィルム撮影好きがいなければガラクタになってしまう。

事実この2台は、不燃物ゴミの袋に入れられ、投棄される寸前だった。

そこに現れたケチな相続者が「そりゃもったいないやろ」といって袋からカメラを引っ張り出し、なんとか延命できぬものかと考えている。

いま若いひとたちを中心に レトロなカメラを面白がることが広がっており、だれかが新しい持ち主になってくれるかもしれない。

「このカメラは田舎に住む婆さんの手でネパールの高地に持ち込まれ、21世紀の夜明けを撮影した経験があります」

なんていう書き付けをカメラのなかに入れておいたら面白カンベと思うのだが、販売する業者さんに捨てられるだろうな。

その点メルカリだったら好きなようにできるわけだが、完動品かどうか自分でチェックして出品するのは思いのほか手のかかるシゴトのようで、これはどうしたもんかねえ。

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パウダーシュガーで美味しそうなウッドデッキ

思わぬタイミングで出てきた「いすゞベレット」のプラモデルは、ふたたび土蔵での眠りについた。

ちゃんと作るにはしかるべき工具や塗料が必要なので、製作はいつのことになるのかまったく想像がつかない。 

希望者がいたら高価で譲るよ(笑)

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