日曜の午後、奇妙なものを見かけた。
路上の落書き。
一つ目の妖怪みたいなもの。
近寄ってみると、「怖がらせるには可愛いすぎ!」とある。
省略したデザインと明るい色使いに心地よさを感じる。
そのまま10メートルほど進むと、別のが現れた。
「バアッ」といいながら登場する妖怪B。
あはは面白いねえとペニーに話しかけながら進むと、妖怪Cがいそうなところにひとりの女性が座り込んでいた。
この人が作者にちがいない。
「いったいなんでこんな落書きを?」と尋ねてみたさに後ろ髪を引かれながら、内気なわたしはそのまま通過。
あとでまた見にこよう。
それにしても、なんのためか。
落書きに理由を求めること自体が野暮のきわみだが、生真面目な日本人としては気になってしまう。
別の通りに入ったところで、タイプの違う落書きを発見。
大統領選の期日前投票の呼びかけにちがいない。
添え書きに letschalkaboutus(レッツ チョーク アバウト アス)とあり、あとで調べてみたら、思い思いのアートを路上に描くことで街を明るくしようという小さな運動だった。
人によっては社会的なメッセージを発信することもあるんやね。
妖怪Cのところへ戻ってみた。
「エサちょーだい」といっていて、どうやら連作ABCはこれだけのことらしい。
アホくさいとは思わなかった。
むしろ、この可愛らしいオバケちゃんたちに笑みをもらえたことが嬉しかった。
こういう技能をもった人が、世のひと隅を照らしてくれる。
こんなご時世だからこそ有難い。
もしも自分に絵心があったら letschalkaboutus 熱烈参加なんだがな~
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