母が死去し、無住になった実家をどしたらよかんべかという話になった。
一族のものが墓参りなどで帰郷したときの宿泊所としては使えるが、年に何日かのそのために家一軒を維持するのは易しいことではない。
家は町の中心部にあり、それなりの地価であるため、まとまった額の固定資産税が出て行く。
建物は築10年たらずなので今のところたいした問題は出ていないが、今後はいろいろあるだろう。
そういう出費を担うだけの経済力がわたしにはなく、だからといって放棄するわけにもいかんので、この不動産の収益化を考えてみた。
大儲けする必要はなく、維持費がカバーできて、多少の利益が出るくらいでいい。
airbnb(エアビーアンドビー)などで知られる民泊はどうだろう。
わたしの郷里はそれなりに名を知られた観光地で、年間400万人以上が訪れるから、宿泊需要はそれなりにある。
現在はコロナのせいで大ブレーキがかかり、ようやく少しは動きが出始めたという段階だから、民泊の開業は早くても1年後と考えている。
物件には多少の強味がある。
観光資源が集中する中心市街地にあって便利なこと。
4LDK全室南向き、床暖房と2重ガラスをそなえて暖かく、厳冬期でもTシャツ一枚で過ごせる。
台所はIH、給湯はエコキュートで直火を使わない(ってのは家主としての安心材料にすぎないが)。
ビルトイン食洗機、全室エアコン、3か所のトイレはすべてウォシュレットつき。
小ぶりながら庭があり、リビングルームから出られるウッドデッキでは数人がテーブルを囲める。
この家と庭はひとさまの家と対面していないため、密集した市街地でありながら十分な日当たりとプライバシーが確保されており・・・
なーんて家があったら、いくらで泊まります?
おそらくこの物件は、最大で10人程度のグループを受け入れる「一棟貸し」に適していると思う。
今後、観光需要が回復していくなかでもコロナの影響が残っていくことを考えると、他人と接触しなくて済む一棟貸しには利点があるんじゃないか。
などという妄想にひたっているだけでは話が前に進まないので、民泊運営をサポートする業者に問い合わせを入れてみた。
開業するにしてもわたし自身は不在なので、運営の一切を外注する必要があり、こういう業者さんにはどうせお世話になる。
わが物件の概要を3社に伝えた。民泊を開業した場合の「収益力」の試算がそのうち送られてくるだろう。
その話を3割引きにして聞いてもなお現実味を感じるようなら、前向きに検討してみようか。
という自分自身にまだ半信半疑なのだが。
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