Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活~ただ今アメリカにコロナ退避中

不倫で叩かれる水泳選手の周囲に見える変なニッポン

瀬戸大也選手の浮気だか不倫にはまったく興味がない。

彼の家族以外に、彼を宣伝に使っていたせいで損失をこうむった企業が怒るのは当然だが、こっちは痛くも痒くもない一般人で、倫理警察のようになって彼を叩く必要もないから、いたって無関心でいられる。

ただしひとつ、とても気になることがある。

瀬戸選手は所属先のANAからイメージダウンを理由に契約解除されたが、そのせいで国内の大会に出られなくなったというのだ。

その理由を記事は以下のように伝えている。 

  日本水泳連盟は、「競技団体及び競技者登録規程」として、「競技者が公認、公式大会に出場する際は、団体に所属していなければならない」ことを定めており、団体に所属しない形でのいわゆるフリーでの個人登録はできないことになっている。

スルッと書いてあるけど、なんか変な感じがしませんか。

どうしてフリーの立場じゃ出場できないの?

所属がどうだろうと、強い選手が出てきてレベルの高い大会になればそれでいいはずなのに、なんでどこかの団体に所属していなくちゃならんのか。

その理由は水連や業界関係者に取材するなどして確かめなければわからないが、これには 既得権者による囲い込み という要素があるのではないか。

 

ここでの既得権者とは、選手が所属するスイミングクラブや企業。

せっかくイメージアップのために選手を囲っているのに、大会にフリーの選手が出てきて優勝をかっさらわれたりすれば、大きな損失になる。

「だったらそういう選手が出場できないようにしよう」という力学が働き、日本水泳連盟(以下、水連)とのアウンの呼吸でルール化されたのかもしれない。

 

水連にはどんなメリットが考えられるだろう。

誰だろうと優秀な選手が大会に出場して盛り上がればよく、その意味ではフリーはあかんとかいうルールは不要のはず。

もしかしたら、大会に協賛金を出してくれる企業への配慮としてフリーの出場を禁止しているのかもしれない。

選手を囲う企業と、それらとオトナの関係があるに違いない水連。かれらの既得権を守る仕組みの存在がにおってくる。

 

こうしてみると、瀬戸選手が国内の公式試合に出られないことは理不尽と思える。

誰かがこのことについて問題提起してくれればとも思うが、大手メディアには期待できない。

なぜかといえばかれら自身が記者クラブ制度という巨大な既得権を有しているから。

ざっくりいって記者クラブというのは、大手メディアが官公庁の建物のスペースを無料で借り、クラブ加盟社以外の中小メディアやフリーを仲間に入れない排他的な仕組み(民主党政権下で一部はオープンになった)。

これにより大手メディアは、役所から下りてきた情報を独占しやすく、役所の側からしても記者クラブを優遇することで報道に手心を加えてもらいやすくなるわけで、ここにもオトナの関係がある。

まさにこれが大手メディアと役所(とその背後にいる政権)が有する巨大な既得権であり、そういう生き方をしている連中がひとさまの既得権にあれこれ物申すなんて恥ずかしくてできないだろう。

(以上は、大手メディアにあって正義感に燃え、この世の不義不正に敢然と立ち向かっている一部の記者諸氏の存在を知ってのうえで、あえて組織批判として書いた)

 

既得権といえば思い出すのが、ちょうど大河ドラマでもやっている織田信長の活躍で、かれは中世の日本にはびこった排他的な同業組合という既得権の破壊により楽市楽座を創設することで、閉じた社会を開いた社会に変えようとし、それは成功した。

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「洛中洛外図」より

平成から令和にあってはどうだったか。

安倍首相の「三本の矢」のうち日本が最も必要としている構造改革は、子供だましの経済特区をいくつかつくったくらいで終わってしまった。

本気の構造改革は、すなわち既得権の破壊であり、そこには抵抗勢力がいる。

抵抗勢力とは、全国・全業種の既得権を代弁する自民党議員であり、安倍首相はかれらとの戦いを選ばず、党内融和を優先し、そのおかげで足元が安定し、まれにみる長期政権を実現することができた。

政権の長生きと引き換えに、日本は再生のチャンスをまた棒に振った。

わたしは自民党支持者だが、このことはハッキリいっておく。

 

既得権の温存。閉じた日本。

この執拗で盤石な姿勢は、もしかしたら信長のような破壊的な改革者が現れなければどうにもならないのではと思うことがある。

風通しのよくない日本の点景として、個人の資格では大会に出られない瀬戸大也選手がいるように見える。

品行方正でないやつは奈落の底まで落ちて当然といった価値観とはまったく別の次元で、この問題について考える必要があると思う。

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