本日ペニーさんが出かけてきたのは、ここ。
この景色になんとなく見覚えあるけど・・・
という方のためにペニーからヒント。
今から110年前、日本から贈られた桜がここに植えられたと・・・
というわけでここはポトマック河畔、桜の名所でやんす。
ここに住んでいたときは毎年のように足をはこんでいた。
桜のシーズンにはでっかいパネル展示で「日本からの贈り物」という紹介がされ、いろんな人種と言葉のひとたちが「おお、ジャパニーズ’・チェリーブロッサムかあ」などと言いながら行き交うのを見て誇らしさが湧きあがるのと同時に、この日米の友情のあかしが、太平洋戦争中にも切り倒されることなく(ちょっとだけ伐られたらしいが)生き延びてくれたことに格別の感謝を覚えるのだ。
川岸から少し離れると、花がたくさん植わっている。
Floral Library(花の図書館)といい、春には春の、秋には秋の花々が咲き乱れる。
ミツバチさん、近ごろはあんたらが数を減らす困った時代になってきたが、あんたら消えてしもたら人類滅亡でっせよろしたのんまっせ。
広大な緑のなかにいると、このように昆虫に話しかける心の余裕も生まれる。
年を経るにしたがい、小ぶりで楚々とした花にしみじみとした感慨を覚えるようになり・・・
ってのはまだしらばく先のことだと思うが、悪くないという感覚はある。
それはさておき、わたしたちがアメリカで一番住みたいのはワシントンDCだ。
全米くまなく調査した結果ではないから絶対とはいえないが、ここを凌ぐ都市はおそらく出てこないだろう。
トランプ大統領は政治家や役人など政治の専門家が集まるこの街を「腐った沼」だと罵って庶民の人気を勝ち取ったし、たしかに魑魅魍魎がチョーリョーバッコする薄暗い側面はある。巨大権力の中枢だからな。
だが、そうかといってワシントンDCの都市としての魅力が減ずるものではない。
お花畑のすぐ近くに、初代大統領ジョージ・ワシントンの記念塔がある。
ペニーさん、あんたサウスカロライナから出てきてワシントンモニュメント拝むの初めてやろ?えらいひとやったんやでえ。「桜の木を伐ったのは僕です」ちゅう正直者エピソードが事実かどうかは別として、そういう話をみんなが信じるほど立派な人格をそなえておったらしい。それから230年後の合衆国大統領が口を開けばウソばっかりなのを見たらなんとおっしゃるか・・・
てなことをつぶやきながら塔に接近したら、星条旗が半旗になっていた。
ルース・ギンズバーグ最高裁判事の逝去を悼んでのことにちがいない。高齢の病身だったとはいえ、まともな人がこの世を去り、国民を愛していないウソつきが最高権力の座でぴんぴんしている地獄絵図。
それにしてもDCは美しい。
ビルの高さ制限のせいで空が広い。緑が多い。
とくに今年は全米と世界中から押し寄せる観光客がゼロに近いことから、こうした空間にも余裕ありまくりで気持ちが安らぐ。
コロナ時代に差すわずかな光明。
一番住みたいのはDCなんていったが、地価めっちゃ高いこんな街に家を持てる可能性は限りなく低く、実際には周辺のメリーランドやバージニアになるだろう。東京だったら埼玉か神奈川って感じで。
クルマや電車で30分ぐらいの距離やったらええなあ。
などと妄想しながら歩いていると、妻のケータイに仕事の連絡が次々と入り、「うっそー」とか言いながら返信に忙しい。
パーキングメーターそろそろ終わりやし、帰ろうかー。
うちから15分なんだから、また来ようね。
ペニーもめちゃ気に入ってたみたいだし。
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