Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

自閉症の結婚相手さがし、および格差の拡大

アメリカではコロナで20万人が死んでいるというのに、マスク着用やソーシャルディスタンスといった科学的なアドバイスに耳を傾けないひとが多く、その人口は日本の比ではない。

科学に背を向けるアメリカ人は21世紀になって減るどころかむしろ増えている様子で、保守的なキリスト教徒が力をもつ州では学校で進化論を教えるのを禁止したところもあるほど。

そういう地域では、「ゲイは精神のゆがみだから矯正セラピーが必要」といった反科学的なトンデモ主張をもとに、人間性の圧殺が行われている。

 

こうした大衆のアホ化を加速させたのがトランプで、彼は嘘も百遍繰り返せば真実になるといって大衆の愚かさを見抜いていたヒトラーの手法を踏襲した。f:id:sumebamiyaco:20200923021024j:plain

臆せず堂々とウソをつきまくってきた結果、自分の頭で考えることを放棄し、トランプの主張を丸飲みにする層が順調に育っている。

トランプは数々のウソだけでなく、国家のリーダーとして決して許されない発言も多い。たとえば「戦争で死んだ軍人は負け犬」という最近の発言は、トランプが世界一ありえない最高指揮官であることを露呈したが、このことをサポーターがどう思っているのかといえば、

トランプがそんなこと言うはずない

のひとことで済ませている。

こういうのを狂信者という。

わたしの瞼には、うつろな目をしたゾンビ集団が赤い帽子をかぶって通りを行進する様子が映し出される。

 

このようにしてアホが深みにはまっていく一方で、新しい価値観にどんどん目覚めていく人たちもいる。

最近ネットフリックスを見て驚いたのは、自閉症の若者が人生のパートナーをさがすリアリティショーだった。

リアリティショーといえば過激な演出のせいで社会問題化しているものもあるが、Love on the Spectrum (ラブ・オン・スペクトラム ~自閉症だけど恋したい!)というこの番組は、出演者への敬意をもって丁寧につくられていた。

Love on the Spectrum(豪ABC制作)

自閉症にかぎらず障害のあるひとたちが「人並み」の人生を望むことについて、「身のほど知らず」といった批判的な目が日本にはあり、本人や家族も最初からあきらめているフシがあるが、少なくともこの番組がつくられたオーストラリアでは事情が違うらしい。

この番組の登場人物たちは、「いずれは結婚したい」「自分はこんな相手を求めている」といった人生目標をカメラに向かって堂々と語り、出会いのチャンスにむかって果敢にチャレンジしていく。

初デートの成果は?!

振られちゃった?次はどーすんの?!

予測不能な展開に引き込まれて視聴するうち、人間だれしも平等な条件のもとでシアワセを追求する権利があるんだなあと、あらためて目を開かれる思いがした。

 

昭和中期生まれのおっさんですらこうなんだから、若い人たちがこういう情報に接して新鮮な驚きに触発され、社会を変えていってくれればいいと思う。

高度情報化社会(←なっつかしい言葉)は、誰にも等しく作用する。

トランプのツイートを丸飲みして痴呆化を進める層がいれば、ネット上で優れた情報に接し、ますますグレードアップする層もいる。

これからは、感度の格差、人間性の格差みたいなものがいっそう広がっていくだろう。

ただ、格差の「上位グループ」が社会をよくしようと思っても、その道は険しい。

下位グループがポピュリズムを武器に全力で抵抗するからだ。

トランプ万歳ってか。

あはは・・・

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