すべてはここから始まった。インスタに上げたのは破壊されたペニーのベッド。
これを見て「ペニーやっちまったな」と思った人が多いだろうが、それは姫に対して失礼だぞ(たしかに破壊王だけどいつもじゃない)。
ペニーを風呂に入れた日にベッドを洗ったら、洗濯ネットが破れたせいで露出し、おそらくドラムの心棒にこすれて引き裂かれてしまったのだ。
中から出てきた大量の綿が、どうしたことかドラムから流出し、排水ポンプを詰まらせ、洗濯機が停止してしまった。
だが綿が原因というのは後でわかったことで、当初はまるで見当がつかなかった。
とにかくいきなり停止してので、普通だったらアパートのメンテナンスに来てもらって修理するところ、時節がら他人を家に入れてあちこち触られることはどうしても避けたく、自力でなんとかすることになった。
洗濯機の仕組みを調べようとしたがGE社製は数えきれないほどの型番があるせいで特定できず、外観をたよりにリサーチ魔の妻が修理点検情報を探し出し、蓋の開け方、電源OFFしたあとのリセット方法、それでもダメなときは・・・という手順を明らかにしていった。
そのうち故障の原因が排水モーターまわりにありそうなことを割り出し、当方に作業命令が下った。
わたしはガキのころから機械いじりを得意としてきたが、今回はダッカを出るときスーツケースに入れてきたスイスアーミーナイフが唯一の工具とあって形勢不利。
まあそれでも頑張ったよ。
排水モーターを分解しようとしたら、溜まりに溜まっていた水が噴出して床上浸水になりそうだったので、大判タオルで吸い取っては絞りをくり返し、ついにモーターをばらしてキッチキチにからみついた綿を引っぱり出したときは 2週間ぶりの便秘解消かってほど 気ン持ちよかった。
だが残念なことに、それでは終わらなかった。
「綿とったどー」といって試運転してみたら、 勢いよく回りはじめた洗濯ドラムのなかに大量の綿が残されていた。
ご存知のようにドラムは内側の回転ドラムと外側のケースとの二重構造になっており、回転ドラムの小さな穴から出た水が、排水パイプへと流れ落ちて行く。
なぜかこの隙間に水だけでなく綿も溜まっていき、流れ落ちて排水モーターを詰まらせたわけだが、ここにとどまっていた綿もあったのだ。
わたしたちはたまたま綿の溜まっていない側を見ていたから気づかなかったが、実はけっこうな量が挟まっていた。
試運転を止め、綿のある側までドラムを手回しし、隙間から針金を入れて釣り上げた。
これが排水パイプまで押し流されたら、またポンプが盛大に詰まり、いちから作業し直しになることろだったぜ。
ちなみに大活躍してくれた針金は、ポップコーンのフライパンの枠になっていたもので、こんなこともあろうかと捨てずにいた。旅先ではどんなものでも重宝する。
さて、タイトルにある「名誉のフショー」は、2日がかりの作業で手を酷使した結果だった。
とくに排水モーターからパイプを外すときは、継ぎ目に巻きつけられた水漏れ防止の強力な金具を緩めるのに骨が鳴るほど力を入れた。本来なら専用工具が必要なところ、他人を家に入れたくない一心から、素手で突破しようとした。
無事に緩んでくれはしたが、左手首に鈍い痛みがのこり、曲げたり捻ったりしようとすればビリッとくる。
この種の痛みは、若いころなら一晩寝れば治ったものだが、今は何週間も(へたすりゃ何ヶ月も)続くようになっちまった。
だが洗濯機の復活により、コロナ+ペニー関連で激増していた洗濯ものがじゃんじゃんはけていくから嬉しい。
今回も私は筋肉、妻は頭脳を駆使して難局(笑)を切り抜けた。
ばんざいっ。
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