スノードーム、ロマンチックだよね。
でもこれのせいで命を落としたわんこの話を耳にした。
知り合いの知り合い(アメリカ人)宅で起きた事故。飾ってあったスノードームが、何かの拍子で床に落ちて割れ、中身の液体が飛び散った。
「わあああ」となって片付けにかかろうとした瞬間、二匹の飼い犬が飛んできて液体をぺろぺろ舐め始めた。ガラスが飛び散っていることもあり、慌ててわんこたちを止めようとしたが時すでに遅く、かなりの量をべろべろと舐めとってしまっていた。
スノードームの中身がどんな液体なのかわからないが、毒性があってはいけないので、即座にペットの健康相談ホットラインに電話したところ、ただちに獣医に見せるようにとの指示ありクリニックに急行。嘔吐させ、解毒剤の点滴を開始するもイヌたちはどんどん具合が悪くなり、ついに飼い主の目の前で息を引き取ってしまった。
聞けばスノードームの液体は自動車などに使われる不凍液だという。普通の水だと、凍った場合は膨張してガラスケースを破壊してしまうので、凍らない液体が必要だったのだろう。だが不凍液は、ペットにとっては強い毒性があるという(くわしくはこちら)。
そんなものをなぜワンコたちが大急ぎで舐めにきたのかというと、不凍液は甘い味がして、強く惹きつけられてしまうから。この不凍液は、整備の悪いクルマから漏れ出して道端にこぼれていることがある(事故現場ではモロにぶちまけられていることが多い)ので、散歩中のイヌの行動にはよくよく注意しておきたい。
野良猫たちはもっと気の毒で、寒さから身を守るためクルマの下やエンジンルームにもぐりこんだとき体に付着した不凍液を舐めると、かなり高い確率で死ぬという。
スノードームに話をもどすと、アメリカでは不凍液が使われていることが一般的らしく、日本ではどうだか知らない。スノードームの自作情報には、精製水と液体洗剤の組み合わせなど、家庭で手に入るものがよく使われているらしく、それであればペットにとっても安全だろう(甘い匂いもしないし)。だが、既製品のスノードームを買う場合、ペットの飼い主は材料を調べてからにしたほうがいいかも。
アメリカで愛犬2匹を同時に失った飼い主さんは、今年はクリスマスどころの気分ではないだろう。自分を責め続け、この先クリスマスを楽しむ気持ちにはなれないかもしれない。その気持ちは痛いほどわかる。
ペニーはお陰さまで元気にしている模様。ドッグパラダイスから毎日数十枚の写真が送られてきて、それに目を通すだけでもひと仕事じゃ。うほほ。
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