Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

テレビ局の「ジャニーズ問題」

日本テレビ「news zero」がジャニーズ問題から逃げて失笑を買った。藤島ジュリー景子社長の動画を受けての報道にあたり、ジャニーズ事務所所属の櫻井翔キャスターが画面に登場しなかったからだ。

「スタッフと話し合った結果、私が話します」と有働キャスター

櫻井氏の苦しい立場はわかるが、それでもやはり彼はカメラの前で発言すべきだった。日本テレビは彼を引っ込めてお茶を濁すべきではなかった。news zero が報道番組であるかぎり、あらゆる社会問題と堂々と向き合う姿勢を示すべきだった。

それとも日テレはあれか?人気者を出演させて視聴率をとることばかりが目的となり、あらゆる社会問題と堂々と向き合う覚悟が自分たちにあるのかないのか、考えてみたことがなかったのか?

この問題が「天皇陛下の国籍が実はアメリカでした」みたいな驚天動地のネタだったら心の準備のしようもないが、ジャニーズはやばい(=ジャニー喜多川氏はほぼクロ)という認識はエンタメ業界に広くあったにもかかわらず、所属タレントをキャスターとして起用し、挙句の果てスタジオで醜態をさらした。日本テレビさん、報道の仕事を舐めてるの?

もともとわたしはタレントに報道キャスターをやらせる考え方には反対だったが、平時にそういうことを言っても保守的な爺だと思われるだけなので黙っていた。だが報道とは、あらゆる利害関係とは(極力)無縁の人間がいわば素っ裸で社会問題と向き合って初めて成り立つ仕事だと思う。最初のボタンを掛けちがうとえらいことになりやすい。

個人的にはジャニーズ事務所の時代は終わったと思っている。被害を受けたひともそうでなかったひとも、この事務所では仕事がしにくいという空気が広がり、退所するタレントが続出、櫻井氏もそのひとりになる可能性はある。そこまで行っても彼はだんまりを決め込むのか、それともどこかで報道キャスターらしい毅然たる態度に目覚めるのか、難しい課題だが今からしっかり戦略を練っておいたほうがいいと思う。

ジャニーズ問題ではNHKもえらそうなことは言えない。年来、歌番組を中心にジャニーズ事務所への依存を深め、ついには「ジャニーズ番組」を放送するに至った。夢に向かってがんばっているジャニーズJr. の皆さんをディスるつもりは皆無だけれども、公共放送ともあろうものが一私企業とここまでずぶずぶの関係になるって変じゃねえか・・・と、音楽芸能とはまるで無縁の部局で根暗な社会番組をつくっていたわたしは思ってきた。今後もジャニ番組の需要が続くのであれば放送すればいい。だが公共放送としてのスタンスの取り方についてはじっくり考えたほうがいいと思う。

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