Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

前科者ですいません

いきなり東スポ引用というチャレンジャーぶりを評価してほしいんだけど、あの清原和博氏が交通事故の怪我人を救助し、警察から感謝状を渡された。

人助けが行われたのは1年前のことで、これまで清原氏は感謝状贈呈式への出席を固辞してきたが、ここへきて「交通安全の一助になればという思い」になり、贈呈が実現したという。

清原氏が感謝状を断ってきた理由は想像が容易だ。前科者のくせにエラそうにと指弾されるのが辛かったのだろう。日本には罪は一生のケガレという考え方が根強く、犯罪をおかした者のセカンドチャンスに対してきわめて冷ややかな社会。世間が前科者に厳しいのは日本だけではないが、ネチネチとしつこく足を引っ張ってくるいやらしさは、特にネット時代の日本人は世界でもトップクラスだと思う。

だが清原氏は感謝状を敬遠しとおすことができなかった。彼が受け入れないかぎり、一緒に救助活動をしたふたりへの感謝状贈呈も宙に浮いたままになる(警察としては「前科者」をスキップして2名だけ表彰とはいかないだろう)わけで、清原氏としては心苦しかったはずだ。

贈呈式に臨んだのは交通安全に少しでも役に立ちたいからだと彼は述べているが、実際には前科のあるひとたちの救いになればという思いのほうが強かったのではないか。大きな過ちを犯した身であっても、褒められるようなことをしたら褒められる平等な社会であってほしい。セカンドチャンスに対して寛容であったほしい。そんな思いからあの清原氏は、ボロクソ言われる覚悟で出てきたのではないか。

ひとたび覚醒剤に手を出せば一生のあいだ禁断症状に苦しむ可能性が高く、清原氏が二度と手を出さないという保証はない。そのとき「感謝状もらってドヤ顔してたけどやっぱりクズ」と大喜びするやからが数知れず湧いて出るだろう。もしかしたら清原氏はそこまで考え、悩みに悩んだ末、いま自分にできることをやろうと決心したのかもしれない。

わたしは彼について好きも嫌いもないが、なにか彼なりに今を一所懸命に生きている感じがして、ついつい同情的な目で見てしまうのである(という「前科者」への上から目線)。

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