さて今朝はどれを読もうかな~
と本棚をのぞきこむペニーさん・・・
かと思ったら、
盛大なあくびで一日が始まりました。
そして(どうして?)本屋といえば、渋谷の「MARUZEN&ジュンク堂書店」がなくなったことが残念。
ゆったりとしたレイアウトながら面積が広いから品揃えは豊富で、本探しが楽だった。
東京ナンバーワンの静けさといっていいカフェをふくめ、あそこは心とからだのオアシスだった。
この本屋がなくなったのは、入居していた東急百貨店渋谷本店ビルが、老朽化のため取り壊しになるから。
東急百貨店は当初から、すぐ背後にある高級住宅街松濤(しょうとう)のマダム連をはじめとする富裕層を重要なターゲットとしていた。売り場面積のすべてをお金に換算する現代のデパートとは一線を画し、空きスペースが醸し出す高級感を大切にしてきたという印象がある。開店から55年が経ち、たしかに建物は古びてはいたが、それだからこそヨーロッパの老舗のような重みを感じて心地よかった。
てなこと言いながら、本屋以外にわたしはたいしてこのデパートを利用してこなかった。ただ、サラリーマン時代の通勤路だったことから、店に出入りする富裕層の客とはたびたびコンタクトがあった。玄関横にある地下駐車場入り口に滑りこんでいく高級車と、それに接触寸前で立ち止まる歩行者として。いつの頃からか警備員が立ち、歩行者優先の誘導をしてくれるようになったが、それ以前は「そこのけそこのけベンツが通る」が常態であったことが懐かしい。
このデパートの跡地には店舗・ホテル・賃貸マンションの巨大複合ビルが建つというが、東急百貨店は戻って来ない。再開発が進む渋谷駅周辺に資源を集中させるのだろう。MARUZEN&ジュンク堂書店は別の場所に店舗スペースを探しているというが、現時点では何も決まっていないらしい。
1年に1回かそれ以下の頻度でしか渋谷を見ないわたしたちにとって、街の変貌は腰を抜かすほど早く、黙って見せられたらどこなのかわからない写真だらけになってきた。今でもこの街に愛着を感じているものの、知っているビルが減り、知らない店が増え、縁は薄くなっていくばかり。逆に、10年後20年後の渋谷を想像する楽しみもあるわけだが。
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