ハンブルクの駅でわたしたちを迎えてくれたのは友人Cさんと娘のKちゃんだった。
そのとき驚いたのは、初対面のひとには必ず吠えるペニーがワンともスンともいわなかったこと。ふだんは一通り吠えたあと、オヤツをもらううちなんとか落ち着いてくるというのに、Kちゃんに対しては唸り声を出すこともなく近づき、おっかなびっくりながら友達になりに行く感じだった。Kちゃん、特別なウェーブを出しているのに違いない。
面白かったのは、ペニーに会うなりKちゃんが漏らしたひとこと。
「ペニーちゃん、ちっちゃーい!」
写真でしか見たことのないペニーは、その筋肉質なボディーが実際より大きく見えていたんだね。
この投稿をInstagramで見る
ギャップ萌え要素もあったかもしれないが、Kちゃんはペニーをことのほか気に入ってくれた。
夕食をとるため、Kちゃんのパパが経営する寿司屋に直行。
最初はペニーが落ち着くまでと思ってわたしが抱いていたのを、しばらくして隣の妻に渡し、Kちゃんに近づけてみた。
そしたらペニーさん、Kちゃんのお膝の上に・・・
すごく喜んでもらえたし、ペニーもずっといい子でいてくれて、ほんとにホッとしたよ。
ペニーとの対面を心待ちにしていたKちゃんは、しっかり歓迎の準備をしていてくれた。これはペニーの「ダイニングルーム」。
ウサギだらけなのは、イースター休暇に入ったところだったから。
Kちゃんはエサ当番から毛並みの手入れまで、ペニーの面倒いっさいを大喜びで見てくれた。
もちろん日に三度の散歩もKちゃんの担当。
随行する拙者、エネルギーのかたまりのようなKちゃんがどんどん走っていくのに遅れまいと必死。
実際のところ二・三度は視界から消えて焦った件、10秒以内には見つけたけどご両親には内緒な。
翌日、港を散歩するころにはふたりの息がよく合って楽しそう。
ハンブルク港はヨーロッパ第二位の貨物取扱量を誇る一方、古い倉庫街などウォーターフロントの再開発が進み、休日はえらい賑わいになっている。
Kちゃんにとっては見慣れた景色だけど、ペニーと一緒に楽しめてよかったね!
ところでペニーの側から見たKちゃんはどんな存在だったろう。
推定2歳半のペニーは、ある計算法によれば人間の26歳に相当。9歳のKちゃんよりは余程おとなだが、精神年齢はどうか。
そのあたりを計るモノサシを持っていないので想像するしかないが、今のふたりは友達としてちょうど釣り合ってる感じ?
ただしドイツの小学3年生はガキっぽいだけじゃありません。
この投稿をInstagramで見る
子供に政治活動やらせるなんて・・・と日本では言われるかもしれないが、ヨーロッパでは珍しいことじゃない。というか、ウクライナ侵攻は政治じゃなくて犯罪だし、ドイツ人が現状にかなり不安を抱いている様子を今回の見聞で知ることができた。
という3泊4日の滞在(どんだけ泊っとんねん)の最後に、驚きの展開が待っていた。
今日でお別れのペニーと楽しいショーをお目にかけます!といってKちゃんが披露してくれたのは、投げたボールの回収、オヤツを握った手を当てるといったトリックだった。
ペニーの場合、ボールの持ち帰りは本人がその気になったときだけという放任主義だったのが、Kちゃんは独自の掛け声を編み出して回収率100%ちかくまで持っていった。
エサを握った手を当てる芸なんて、考えたこともなかった高度?な技だが、Kちゃんはどうやって教え込んだものか成功させていた。
ペニーちゃん、待て。
そういいながらオヤツで誘導したのは・・・
「股くぐり」でした!
実はKちゃん、この春から馬と親しむ体験学習に通っており、動物の調教に並々ならぬ関心をいだいている様子。その勢いもあってペニーのトレーニングに力が入ったんだね。
そんな具合でペニーもKちゃんも楽しそうに過ごしてくれて嬉しかった。お別れのときKちゃんはとても残念そうにしていたが、べしゃべしゃ泣いたりしないところがしっかり者のKちゃんらしくて救われた。
最後の一枚はこれ。
PENNY はドイツ最安ともいわれるディスカウントショップ(食品・日用品)なのだそうで、なんかそういうところで思い出の一枚ってのが軽量級のペニーらしくてほのぼのします。
Kちゃん、いろいろありがとね。ママのCさん、寿司屋の大将パパ、ほんとにお世話になりました。次はブリュッセルで!
ブログのランキングというのがあって、これをポチしていただくとたいへん励みになります。