ブリュッセルの天気はこんなもん。
降水確率90%とか100%といっても切れ目なく降りつづけるわけじゃなく、一日のどこかでまとまった雨量がある確率をいうわけだが、要するに毎日降ると思っていて正解。
気温が低いうえ、けっこうな風をともなって震えるような寒さを覚えることもある。
晴れ間をねらって外出した。
10日間の自主隔離中ではあるが、散歩と食料品の買い出しは許されているので、近所のスーパーへ。
世界に8000店舗出しているというドイツの大手リドルも、ブリュッセル都心部のこの店はたいして大きくないようで、入場待ちの客が並んでいた。
もちろんコロナ対応の人数制限。
10分ほど待って入った店内の印象をひとことでいえば、清潔感を欠いていた。
通路に置かれた商品や、整理のゆきとどいていない陳列台のせいもあるかもしれない。
野菜や調味料をさがしていたら、電話でしゃべくりながら歩きまわる兄ちゃんと何度もすれちがった。
兄ちゃんはマスクをあごまでずらして口を出していた。
それでブジュブジュと(←フランス語のつもり)のべつしゃべっているのだから、場所がら勘弁してほしいと思った。わたし自身はワクチン接種済みだから余裕あるが、店内にはどんなひとがいるかわからない。
4度目にすれ違おうとしたとき「ちょいと兄ちゃん、マスク」と言ってしまった。
ブリュッセルに来たばかりで、うろ覚えの第二外国語が脳内に再展開される前だったので、
むっしゅ、マスク しるぶぷれ
といった易しい表現すら出て来ず、ぶっきらぼうな英語になってしまった。
そのせいもあっただろう、兄ちゃんはムッとした顔で肩をすくめ両手を広げてみせた。
「てやんでぇ、こっちは通話中なんだ」
というボディランゲージだったが、マジレスするなら通話中だからこそマスクせーやと。
こういう無知なひとと議論してもしょうがないので、「アホかてめえは」という気持ちを込めて兄ちゃんより派手に両手を広げてみせた未熟な俺。
その瞬間相手は電話機を投げ捨て殴りかかってきて・・・
なんてことは起きず、兄ちゃんは向こうへ行ってしまったのだが、この私の行動は妻からキビシイ批判を浴びた。
1)到着早々、世間の空気も読めてないくせになにやってんの
2)アジア系の外国人として不利な部分があるんだから悪目立ちすんな
3)米国政府職員のわたしの立場も考えてくれ
ごもっともですすんませんこれっきりにしておきます。
わたしの考えなしの行動に天罰が下った。
2リットル入りの水ボトル6本その他をかかえて帰ろうとしたところ、強い雨が降ってきた。
たいていは通り雨だということがわかっていたが、スーパーの出入り口付近に滞留した雨宿りのひとびとに混ざるのを避け、じゃじゃ降りのなかへ飛び出した。
防水ジャケットは重宝するが、靴が水びたしになるのがツライ。
わんこ散歩用に買った短いゴム靴を持ってるけど、手荷物に入りきらず航空貨物にした。
いつ着くのかなあ。
雨にはこんな楽しみもある。
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ペニーが以前ほどには雨を嫌うことなく、不機嫌ながらにお仕事だけはしてくれるようになったことが嬉しい。
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