ペニーは無事に機上のひとわんことなった。
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客室に持ち込めるぎりぎりのサイズで、体重が少しオーバーしていたから、チェックインカウンターで細かく計測されてOUT宣告されても文句はいえない状態ではあった。
ダレス国際空港のチェックインカウンターでスーツケースを預けたところで「わたしたちイヌ連れなんですぅ」と告白し、ベルギー入国のための書類を提出。
そのチェックに少々手間取ってドキドキさせられはしたが、ペニー自身についてはサイズも重さもノーチェックで済んでしまった。
えーアメリカの航空会社はノーチェックで乗せてくれるんだーという誤解だけはしてほしくなく、日本以外の世界では窓口の対応に一貫性がなく、よくもわるくもそのときの担当者しだいで話が大きく変わることを強調しておく。
書類のチェックに少々手間取ってと前述したが、これはヤヴァかった。
ペニーが狂犬病の予防注射(あわせて2回目)を済ませたのは出発の28日前。ユナイテッドの国内線は接種後30日がたたないと搭乗できないが、国際線についてはそういう制限が掲げられてなかった。
ところが窓口のひとは国際線も30日だと言い出して譲らない(この件、2回目の注射日からのカウントのしかたが込み入っているのだが、話を簡略化して書いている)。
もしも彼の主張が真実であれば、搭乗許可が出るのは2日後のことだから、大目に見てくれないかぎりわたしたちは撤退するしかない。
実際のところ窓口のひとは「まあ28日なら似たようなもんだ」と考えて搭乗許可をくれようとしたが、このあと搭乗ゲートでタグをチェックされたらアウトになる可能性があるため、そこらをどうしたもんかと上司に確認しにいった。
その上司ってのが鼻っからけんか腰の性悪小役人タイプで、30日ルールどころか聞いたこともないルールをいろいろ持ち出して難癖をつけてきた。
いわく「◇※♠$が済んだイヌはその証拠の入れ墨がしてあるはず」
少なくともアメリカからベルギーへの輸入ルールにそんな条項は絶対に存在しない。
いわく「虫下しを飲ませた証明書がないと通せない」
アフリカ出発とかだったらありかもしれんが、アメリカではそんなこと絶対にない。
その小役人タイプ、イヌのことだか他の動物のことだかわからん意味不明な主張をしまくったあげく、業を煮やした窓口担当者が「わたしが心配してるのは狂犬病注射の28日問題だけなんです!」とさえぎって話を終わらせてくれた。
小役人は、あんたがそれでいいんならアタシはいいのよふんっとリアルに言い捨てて去っていったが、ほんとにイヤなやつだった。
大きな教訓は得た。こういうモンスターが一匹現れただけで現場が大混乱し、こちらが確固たる知識と決意で立ち向かわなければ、ナゾの虫下し問題が原因で搭乗拒否がおきたりするわけで、わたしたちは大いに備えなければならない。
無事にチェックインを済ませ、空港ビルの脇でくつろぐペニーさん。
ごめんよ、このあと12時間はキャリーケースに入ったままで頑張ってもらわなくちゃね・・・
という心配の前に、搭乗ゲートでタグをチェックされたらアウト問題があったのだが、なんのチェックもなくするりと乗機することができた。
あまりに簡単で笑ってしまった。
おそらくこれはコロナの影響で、搭乗ゲート付近がトランジット客の盛んな通過でごった返すなか、ユナイテッドとしては接触リスクを減らすためブリュッセル行きの乗客をさっさと乗せてしまいたく、わんこのキャリーケースのサイズがどうのという細かい問題はきれいさっぱり忘れることにしたんじゃなかろうか。
繰り返すが、今回はきわめてラッキーな展開だったような気がしており、実際にはさきほど紹介したモンスターが出現したりして、油断大敵、入念な準備と自信をたずさえて空港に向かうことをおすすめしたい。
ペニーの旅はどうだったか?
精神安定剤に大いに助けられ、すごくいい子にしてました。
大半の時間をうとうとしながら過ごし、ようわからんうちに着いてしまったのだと思う。
たいへんありがたいことでした。
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