ダッカへの出発を控えて、いろいろ買い込んでいる。
とはいえ拙者はどちらかといえば待つのが専門となることが多く、そういう時はどこかで本でも読んでいたいのだが・・・
コロナのせいで「殿方のオアシス」が軒並み封鎖され、立ちん坊を余儀なくされれば足が疲れる。
そんなわたしの3倍疲れた妻が「どっか座れるところないかな~」と言いながらやってきたので、あたりをキョロキョロ。
銀座ロフトというそのビルの1階にはカジュアルなカフェがあり、幸いなことに客席は閑散としていた。
助かったぁ。
だが物価はさすがに銀座標準で、小さな紙コップの飲み物が600円以上する。
味はさすがに銀座標準でとても美味しかったが、財布に寒い風が吹き始めた。
今回の滞在では節約と安全のため滅多に外食をしてこなかったが、この晩は丸の内のきらびやかなビルで寿司でも食おうかいちゅうことに。
丸の内が本格的に再開発されてからロクに足を運んだことがなく、見るもの聞くものすべてが珍しいお上りさん。
訪ねてきたのはある回転寿司屋だが、ここで私たちに逆風が吹いた。
人気店なのだろう、館内の他店とくらべてけっこう混雑しており、カウンター席はほぼ埋まっている。
だが見たところボックス席がいくつか空いていたので、そっちに行ければ助かるんだがなあといいながら入店。
ところが店のお姉さんに案内されたのはカウンター。しかも角っこの席で、指差されたのはココだった。
仕切りボードもなく、知らないおじさんとなかば向き合うようにして座るポジションで、地獄絵図のセッティング。
あ、えっ、あっちのボックス席にしていただくことはできませんか?
そう尋ねたらお姉さん、「ボックス席はこの時間帯3名様以上となっておりますのでぇ」とけっこうキツイ口調でおっしゃる。
見れば二人掛けしているボックスがいくつかあるのだが、そっちには「この時間帯」が適用されていないらしい。
お姉さんからは、うち人気店なんで別に入ってもらわなくてもいいんですけどオーラがばしばし出ており、わたしたちは気持ちが萎えてしまった。
それじゃけっこうですわ、ごめんねー
と踵(きびす)を返す私たちの背中に、そんでお前らどこで何喰うんや~という冷たい風が吹きつけたのである。
東京には不思議な風も吹いている。
東京駅前にあるサラリーマンの聖地「八重洲ブックセンター」には、この店の週間ベストセラーのコーナーがあるのだが、そのラインナップがすごかった。
第三位はド直球。そやで、部長はオモロイんやでぇー。
第二位もわかりやすい。
これから東南アジアでは企業買収(M&A)が盛んになるで~、ついていけや~という話。
それでは第一位を発表いたしましょう!
第一位は、
「社長はオモロイんやで~」か、
「めざせ!第二のカルロス・ゴーン」か、
それとも・・・
それとも!
八重洲ブックセンターの週間ベストセラー、第一位は「がんや脳腫瘍などの重い病気だけでなく、『健康長寿』にもその可能性が期待される」アミノ酸の本でしたー。
すんごく失礼な言い方だが、水素還元水?紅茶キノコ?な第一印象で、こういう本がサラリーマンの聖地でバカ売れしているのはいったいなぜだろう?
東京には不思議な風が吹いている。
わたしたちは、その風の意味もわかぬままバングラデシュへ旅立とうとしている。
まだちょっと成田ですることあるんだけどね。
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