Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

日本のヒミツを床屋に見た?

日本人のコロナ意識が驚くほどユルく見えるといったが、それでも感染者数が欧米と比べて圧倒的に少ないのはどうしてだろう。

こっちのウイルス株が弱いとか、日本人にはなんらかの免疫あるとかいう理由があるのかもしれないが、それ以外にもひとつ感じることがあった。

 

東京駅の地下街で床屋へ行った。

アメリカでは妻に3回やってもらった散髪、プロにやってもらうのは11か月ぶりとなる。

本式の床屋で3千何百円はらって長時間拘束されることになんとなく納得できないわたしは10分で済む1000円カットに向かう。

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いい年こいた紳士(笑)が来るところではないかもしれないが、自分としてはリーズナブルな経済行為である。

近年値上がりして1200円だけどな。

 

4人掛けの待ち合い椅子は、天井から吊り下げられた透明カーテンで仕切られており、狭い店内での接触を極力避けようという意欲が伝わってくる。

自動販売機で買うチケットは「感染防止のためトレイにてお受け取りいたします」。

脱いだ上着は、以前ならスタッフが預かってロッカーに入れてくれたが、今は自分でやる。 

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日本では企業による取り組みが現場スタッフによってきちんと行われていることがけっこう効果的なんじゃないかと、今さらながら想像してみた。

アメリカに例をとると、企業はたしかにいろんな対策を打ち出しているが、それを現場のスタッフがどれほど忠実に実行しているか。

たとえばテーブルをアルコール拭きしなさいといっても、まだらにちゃちゃっと拭いて平気な顔をしている人がすごく多い。

アメリカ(のサービス業)では仕事のマニュアルより個々人の判断が優先される傾向にあり、気に入った客にたっぷりサービスすることがある一方、マニュアル無視のいい加減な対応に閉口させられることが少なくない。

アメリカを例にとったが、従業員の生真面目な仕事ぶりということでいえば、日本は世界でも突出しているだろう。

現場現場の小さな積み重ねが、驚くべき低感染率に寄与しているんじゃないか。そんなふうに思ってみたのである。

 

理容師さんと短い会話をして、ここまで3回、妻に切ってもらったことを伝えた。

「あ、やっぱりそうでしたか」と言われたが、それでは愛想がないと思ったのか、「とってもお上手ですね」とフォローがついた。

もしも下手くそですねと言われたら敢然として席を蹴って退店するつもりでいたので、平和裏にことが進んでよかった。

ダッカでは妻の職場のローカルスタッフ(バングラデシュ人)が次々に陽性になっているという。

せめて日本から旅立つときは非感染でいたいものだ。

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