Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

まぼろしのハイファイブ

午前11時半ころ、ペニーの散歩の支度中にニュース速報が入った。

バイデン当確。

妻と抱き合う。

窓外からきゃーっという悲鳴とも歓声ともつかないものが聞こえてくる。

歩道を見下ろせば、両手を突き上げながら飛び上がるひと、感極まって泣き出したのか両手で顔を覆うひとの姿が。

 

いくら嬉しいからといってペニーの散歩を延期する理由にはならない。

はずむ足で通りに出た。

快晴。

パパパパッとクラクションを鳴らしながら通過するクルマ。この記念すべき瞬間を記録するためか、路上に立ち止まってセルフィーを撮るひとたち。

このあたりはマンションが林立する住宅街で、ダンプカーの走らない週末は100メートル先のくしゃみがしっかり聞こえるほど静かだが、今日だけは違った。

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ビルのあいだを歓声や鍋を打ち鳴らす音が飛び交う。

わたしの前方20メートルから、わんこ連れの女性ふたりが近づいてきて、頭上からふりそそぐ歓声にこたえて小躍りし始める。

ここらでは珍しくないが、見た感じご両人は同性カップル。トランプ退場が嬉しくないわけがない。

わたしも両手を突き上げて歓喜の輪に加わる。

それを見た彼女らが弾けるようにして歓声を上げ始めると、頭上からの叫び声も急激にボリュームアップ。

ビルの谷間にわんわんと響き渡り、大リーグやバスケットのスタジアムの興奮を思い出した。

こういうとき、コロナ以前のアメリカであれば見知らぬもの同士がハイファイブを決めるところ。抱き合うひともいる。

今年は思いをこめて頷きあい、熱い気持ちを交換するだけだが、気分はスカッとした。

 

人間どもが奇声をあげるさまをペニーはどう見ていただろう。

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「知らんがな」

光が燦燦と、だれの頭上にも降り注いでいる。

きょうは胸がいっぱい。

この選挙についてもう少し書きたいこともあるが、それはまたの機会に。

みなさん、お疲れさまでした。

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