Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

印象操作?違反者は「中国人ばかり」な空港

8月20日に放送されたテレビ東京の「どうぶつピース!!日本を守る!!空港検疫探知犬&感動!!春日熱演ドラマSP」という番組は、けっこうインパクトあった。

空港で探知犬を見るたびニコニコしてしまうファンなので、その活躍ぶりを楽しみにしながら拝見。

探知犬といっても禁止薬物を担当するわんこのほかに、食品・動植物などを担当する子たちがいて、検疫探知犬というのだそう。

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成田空港には検疫探知犬がたくさんいて(映像でちらりと見ただけでも1ダースはいた)、それぞれが年間に1000件前後の成果をあげているという。

 

で、今回番組で紹介された禁止物持ち込み事例の特徴は・・・

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すべてが中国人によるものだった。

 

たとえば福州からのフライトで到着した中国人女性(日本在住10年)の荷物に探知犬が反応。

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探知犬が「クロ」と認定した場合、内容の検査に応じないと空港から出られない。

だがこの女性、検査に応じるよう検疫官から声をかけられても素直に応じる姿勢を見せない。

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やましいところがあるから必死にはねつけようとしているのか、まったくやましいところがないから怒っているのか・・・

いやいやながら検査に応じた女性。スーツケースを開けるやいなや持ち込み禁止物が登場。

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ここでまた逆ギレする女性・・・

 

という展開が次々に紹介されるのだが、結論からいうと、番組で紹介されたアウト事例はすべてが中国人だった。

多くは日本に住む人で、中国への里帰りを終え、日本では手に入りにくい食品や漢方薬をどっさり買ってくるのだが、そのほとんどが持ち込み禁止というのが基本的なパターン。

3例ほど中国人が続いたところで、たまには別のもいるだろ?と言いながら観ていたら、結局のところ紹介された7~8例のすべてが中国人だった。

 

コロナで一般旅行者の行き来が途絶え、来るのは里帰り中国人ばかりというご時勢は理解できる。

かれらは食へのこだわりが強く、どうしてもこれというものを持ち込みたがるという傾向も想像できる。

また、検疫官に呼ばれたら素直に従う日本人などと比べて気の強い中国人が逆ギレするところはテレビ映えするから、そういう編集になりがちなこともわかる。

それにしても、これほどまでに「ルールを守らない中国人」がフィーチャーされることに、ちょっと違和感を覚えるのだ。

たとえば、さっきの女性が持ち込もうとしたのは「鴨の爪肉」とよばれる真空パックされたおやつで、中国ではごくポピュラーなものだが、番組での扱いはちょっと不当だった。

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見慣れない者にとって不気味なしろものであることは確かだが、取材スタッフが漏らした「うわっマジ・・・」というせりふを字幕にしてまで強調したのは、

中国人キモチワルイやつら

という印象操作をしたかったからではないか?

そうすることで中国人に批判的な番組構成を正当化しやすいからではないか?

そうではないというのなら、ぜひともテレ東担当者さんの説明を拝聴してみたい。

 

こうした巧妙な演出もあり、なにより違反者全員が中国人というテレ東発表の「事実」を突きつけられた視聴者は、さぞかし対中感情を悪化させたことだろう。

経済で日本を圧迫してきただけでなく、領土問題あり、コロナ禍ありで憎まれる中国をここぞとばかりに叩きたくなる気持ちはわからんでもないが、こんなことやってて誰が得するの?

わたしたちも動物番組だからといって気を抜いて観ていると、思わぬところで騙される結果になりかねない。

メディアの印象操作にはよくよく気をつけませうね。

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