室内でおなしゃす!作戦に光明がさしたように思えたので、ハードルをぐっと上げることにした。
室内トイレへの誘導策の根幹ともいえる「トイレ我慢」をペニーにお願いすることにした。
酷な言いかただが、切羽詰まらなければトイレだと思っていない場所でやすやすとするものではないから、頑張ってもらうしかない。
2日目は朝の散歩をキャンセル。どこまでやれるか様子を見ることにした。
ペニーは落ち着かないこと甚(はなは)だしく、わたしたちの膝にさかんに前足をかけたり、キュンキュンいいながら目を覗き込んできたりする。
時間ばかりがどんどん過ぎていく。
外は絶好の散歩日和。
つらいだろう、恨んでいるだろう。
だけど明日からはハリケーンの影響で雨が始まり、へたをすれば3日間も降りこめられるから、なんとか今のうちに道筋をつけておきたいんだよ・・・
と、泥縄な飼い主であることを詫びるだけでは話が前に進まないので、妻の発案でトイレを増やした。
居間の隅に置いた1号機に加え、玄関ドア前に2号機を設置。生活空間から遠いぶん、その気になる確率が高いのでは。
これといった成果のないまま、午後の散歩もキャンセルして様子を見た。
この「トイレ我慢」は、わんこのトレーニングとして一般的だが、どれほど長く我慢させるべきかという判断は難しい。
体に悪い影響なく溜められるリミットは個体差が大きく、どの専門家に聞いても「様子を見ながら」としかならない。
わたしたちは十頭あまりの保護犬を預かるなかで、36時間もおしっこを我慢した子を見ており、ひとつの材料にはなっているが、ペニーがどうだか見当はつかない。
とにかく出してほしいの一心で、ペニーをトイレに誘って興奮させてみたり、逆にしばらく目も合わせずに放っておいてみたりもした。
夕方、ついに動きが。
玄関前の2号機のうえで囃し立てたところ、思わず腰を落としたペニーは、直径15センチほどの染みをつくった。昨日よりは量が多い。
そのあと1号機でも同様のことがおきたが、2回ぶんを合わせても膀胱が空になるところまではまったく届かず、わたしたちはだんだん焦りを感じるようになった。
昨夜の最後の散歩から24時間ちかくが経ち、このままもう一晩いくのかどうかの判断を迫られかけたころ、電話が鳴った。
それは日本からで重大な用件だったので、わたしたちは電話に思いきり集中していた。
とそのとき、視界の端で動くものがあった。
ペニーさんが1号機の上にしゃがみこみ・・・
おっ、おっ、おおっ・・・・・・?
シートに黄色い(←写実的でスマン)染みが・・・
じゅわあああああああっ・・・(←控えめ表現)
(画像省略)
っとこれまで見たこともないほど広範囲に広がっていき、ペニーの膀胱が空っぽになったことは確実だった。
電話でもんっのすごい重大事な会話を続けながら熱いガッツポーズのわたしたち。
ペニーはすぐに足元で丸くなってスピー。
心身のストレスでくたびれ果てたんだろう。
ただし#2(英語で大きいほうのこと)をさせる必要があり、久しぶりの散歩に連れ出した。
そのときのペニーの跳ねるような足どりといったら・・・
というわけで室内トイレするまでガマンしてもらうぞ作戦、ひとまず大収穫といってよかったが、同時にこれが「悪いパターン」につながる懸念があった。
そして翌日、懸念は現実のもの?となったのだが、それについてはあらためて。
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