人びとのために尽くしてきた青年が、生命の危機に瀕している。
アリゾナ州で消防士を務めたあと看護師になり、救急医療にたずさわっていたイアン・ヤングブラッドは、この春コロナの感染爆発がおきたニューヨークの惨状を救いたいと、仕事をやめてNYへ移り、看護に最前線に飛び込んだ。
ERでつちかってきた経験をもとに活躍し、任務を終えてまもなく、イアンは猛烈な頭痛と吐き気におそわれ、検査の結果、脳腫瘍であることが判明。
膠芽腫(こうがしゅ)といい、5年後生存率10%という悪性であるうえ、たいへん進行が早いため、緊急の手術が必要だった。
ところがイアンは、アリゾナで加入していた健康保険から次の保険にうつるはざかい期にあって無保険状態。
一方で治療費は18万ドル(1900万円)にのぼると病院から告げられた。
イアンは富豪の出ではなく、そんなお金は用意できない。
そこで家族・友人が協力し、募金サイト GoFundMe で治療費をつのったところ、なんと1週間で目標額を突破し、イアンの行く先に小さな光明が見えたかに思えた。
ところがそれからしばらくして、イアンの家族は病院から送られてきた請求書に打ちのめされた。
そこには最初の請求額として25万ドル(2640万円)が記されており、総額はまだまだ膨らんでいくことが確実だった。
アメリカの医療費は検査や治療の費用が細分化され、ばらばらに請求書が送られてくることが一般的。治療後1年以上たってから請求されることも珍しくなく、総額がいくらになるのかがなかなかわからない。ちなみに、アメリカでは保険の「すき間」に落ちてイアンのようなめにあうケースが少なくない。
一方で GoFundMe での募金は、当初はSNSでの拡散もあって一気に目標額に届いたものの、その後はぐっとスピードが落ち、イアンが必要とする額には遠く及ばない状態にある。
わが家では妻が当初からこの件を気にしていたが、他の寄付先とのかねあいで様子を見ているうち、イアン募金はあっという間に目標を達成していた。
後日、なんとなく気になって募金サイトを見に行ったところ、圧倒的資金不足について知り、急いで募金した。
現在目標としている55万ドル(5800万円)には届くのだろうか。
これを読んだ皆さん、ひとつ検討してみてはいただけないだろうか。
言うまでもないことながら、クレジットカードがあれば世界のどこからでも寄付できる。5ドルでも2ドルでもいい。
また、募金サイトについてSNSで拡散することもできる。
このご時世、救いの手をさしのべるべき人は数えきれないが、コロナ患者を救おうと立ち上がったせいで思わぬ苦境に追い込まれた青年を、なんとか応援したいのだ。
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