BRICS ブリックスってレンガの複数形じゃないよ、中露ブラジルなど5ヶ国で結成した「資源もち有力途上国連合」のことなんだけどさ、西側と対立を深める中露が熱心に仲間をかき集めたおかげで今年は11ヶ国まで拡大。
新顔にはイランとサウジが含まれており、その石油埋蔵量を考えれば堂々たるメンバーだが、両国はむかしから宗教・地域覇権などの点でがっちがちの緊張関係にあり、それでも手を握ろうってんだから、経済的利益というのは大きい。
この BRICS の周辺を なんとラオスが うろつきはじめた。
最近ロシアで BRICS への加盟に乗り気な国々を集めて「非加盟12ヶ国対話」ってのが行われたんだけど、そこにラオスが参加していた。経済発展とも資源とも無縁なラオスが有力途上国連合になぜ?!と思うわけだが、まあ中国の差し金だろう。
大きな声では言えないが、近年のラオスは中国の領土みたいなもんだから、本体が加盟するなら尻尾も加盟ってのがスジなんだろなあ。
同じころビエンチャン市内を運転していたら、交差点に警察官がわらわらと駆け出してきて交通を遮断した。大臣や国賓の黒塗りが来るのかと思ったら、現れたのは大型バス3台。車体には中国の電源開発企業のロゴがでかでかと描かれており、満員の乗客が中国人であろうことは容易に察しがつく。それで国賓扱いされている。
ラオスにも電源公社はあるよ。でも近年は(通貨下落や資源高騰などによって)借金が危険なレベルにまで膨らみ、中国の協力を得ながら経営再建中。この「協力」の中身は、たとえば中ラオ国境地帯の電力供給をまかなう「中ラオ合弁企業」の設立みたいな感じで、これが10年後どうなっているのか、たいして考えなくても想像がつく。
ラオスは貧しい貧しいっていうけど、あくせく働かなくても腹いっぱい食える自然の豊かさゆえにのんびりしているのであって、資本主義の尺度で計らなければラオスのひとびとは幸せなのだよ。そこへゴリゴリの商売根性+地域覇権主義の大国が踏み込んできて好き放題やるのを見ていると、まあ心が痛くなるわな。あ、玄関に誰か来たようだ・・・
お口直し。
まったりと元気にしてます。
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