東北でまた地震。夜のことで、これから津波の避難を強いられるのであれば本当にお気の毒と心配したが、大きなことにならなくてよかった。

ところで今回も、NHKの特設ニュースは長かった。津波なしと判明し、揺れの被害も軽微なものに済んでいるなか、
「まだやってんのか」
「早く普通の番組にもどせよ」
と感じた視聴者は多かったと思う。
おっしゃる通りですが、ちょっとガマンしてやってつかーさい。これはNHKのスタッフにとっての大切な訓練でもあるのです。
地震のとき、各地の放送局からアナウンサーが顔を出したり、取材したビデオを見せたり、現地から中継したり、専門家と電話でつないだり、スタッフはすさまじい勢いで仕事をしているわけですが、そうした修羅場に慣れていなければ、なかなかうまくいきません。
現に今回も、仙台市内から中継を出そうとしたアナウンサーに、おしゃべり開始の合図がちゃんと伝わってなかったせいで、映像は放送に乗っかっているのにアナウンサーはそれを知らず、リポートの冒頭の練習を何度も繰り返す様子が全国放送されちゃった。

おおかたの視聴者は(ダメアナ・・・)なんて思ったかもしれないが、そういうことじゃありません。こうなった原因はいろいろ考えられます。
- カメラの横にいるスタッフ(たいていは若いディレクター)がスタジオから飛んでくる合図をちゃんと伝えていなかった
- 通信に問題があり、現場に伝わらなかった
- スタジオから指示を出すひと(ディレクターやプロデューサー)が興奮のあまり声が大きくなり、携帯電話の音が割れていた
- 急なことで、中継現場への連絡役がまだ決まってなかった
そんなアホなと思われるかもしれませんが、普段やらないことを大急ぎでやろうとすれば、いくら放送のプロでも足元は乱れがち。
そのうえスタッフの出張・休暇・病欠などで人数がそろわないなかでもなんとかして放送は出さなければならない。
だから日々の訓練が必要。
局内では日ごろからシミュレーションというかたちで災害報道の訓練をやっていますが、「本番」はまったく別物。30分で済むような特設ニュースを1時間も2時間も引っ張る背景には、こうした事情もあるのです。
民放はスポンサーとの兼ね合いで短めに撤収することがあるけれど、公共放送としては「十分な質と量」をめざすことを求められており・・・ってのもありで。
なのでどうか温かい目で見守ってやってください。
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