前脚のないイヌと親しく付き合ったことがなかったので、注意深く観察。まず、トコトコとは歩けず、常に前足をピョンピョンさせているのが不自由そう。
全力疾走は問題なく、正面から見ない限り3本脚とは気づかないほどきれいに速く駆ける。ただし前肢に大きなストレスがかかっているので、長期的には関節の故障が心配される。
また、前肢1本でバランスをとるため背骨にも負担がかかり、S字湾曲のリスクもある。そこで、胸を支えるハーネスを使い、散歩中は軽く上に引っ張るようにしてみた。
6kgの体重の20~30%を軽減する感じ。オスカーは不自由を感じる様子なく、ぐいぐい引っ張っていく。疾走されるとついていくのがタイヘンだったが😅
これは個人的な感覚でしかないが、大きな負担のかかる前肢には疲れが溜まりやすいだろうと考え、散歩のあと脚から肩にかけてのマッサージを心がけた。気持ちよさそうにしてたぞ。
わたしたちは、ペニーのお友達を見つけたいと思っている。いくら1号2号が愛情をそそいだつもりでも、ペニーは孤独ではないか。ラオスにもドッグレスキューがあるが、小型犬が少ないことなど、ハードルが高い。ペットショップの生体販売は今のところ検討対象外。
オスカーはラオスで暮らせるのか。大丈夫だと思いたい。だが、前肢切断という大手術を経た彼のからだに今後どんな問題が生じるかは予測不能(レスキューからは1歳だと聞かされたが、歯の様子などを見ると6~7か月という気もする)。そして獣医は信頼に足るか。
それから彼はときどきブゴォブゴォと鼻が鳴る逆くしゃみ症候群のような様子を見せることがある。実はペニーも同じで、これが始まると窒息死するんじゃないかと思うほど苦しそうだが、片方の鼻の孔を軽くふさいでやるとすぐに止まる。これはオスカーにも有効だった。ただし、オスカーのこの症状が今後悪化する可能性は否定できず、ラオスに向かう機上で取り返しのつかないことになったらと悪い想像をしてしまう。
そういう事情を押してまでオスカーを連れて行くのは単なるエゴではないか。短期的、長期的にこの子が必要とするケアを十分に提供できるのか。自分たちの足元が前代未聞の大規模リストラに脅かされるなか、2頭のワンコの負担を最小限に抑えながらやっていくことはできるのか。
どれだけ考えても結論は出ない。毎日毎晩話し合っても、堂々巡りが続く。そうするあいだにオスカーとの絆はどんどん深まり、別れのシーンをちょっと想像しただけで涙がこみ上げてくる。
これはやべえところまで来ちゃったな・・・
幸せなんだか不幸なんだかわからない混乱のなか、わたしたちがアメリカを離れる日が近づいてきた。仮にオスカーのアドプションを決断したとしても、輸出入の手続きが済むまでの2か月ほどを誰かに預かってもらわなくてはならない。
誰に頼まれたわけでもないのに、わたしたちはけっこう追い込まれた気持ちになっていた。
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