ハンドルを握りながらしきりに違和感を感じている。
今回のレンタカーはヒョンデの Tucson(ツーソン)最新型で、自動ブレーキ、レーン維持、自動追尾の機能がついている。
このクルマの自動ブレーキについてはちょっと文句がある。効いてほしくないときに効いてしまうのだ。
たとえば駐車場の出口で一旦停止し、目の前をクルマが横切った直後に道路に出るとき、ヒョンデ Tucson は横切っていったクルマを「危険」として認識するらしく、自動ブレーキをかけて(あるいはアクセルを無効にして)前に進まなくしてしまう。
あれっ?!
という1秒か2秒のあいだに、別のクルマがどんどん近づいてくる、そこへ Tucson がワンテンポ遅れて飛び出していく。衝突事故になりなりかねない挙動を、すでに3回体験している。
3回も繰り返すなよと叱られそうだが、トヨタやスバルやスズキでは一度も経験したことのない現象であり、ヒョンデ車のそういう挙動を勘定に入れて運転するのは正直言って難しい。
ほかにも Tucson は、ドライバーも同乗者もまったく危険を感じていない場面でピピピというアラーム音を発したり、自動ブレーキをかけたりしてくることが珍しくなく、そのたび「何があった?!」と緊張し、注意が分散するのは危険要素だと思う。
また前車を自動追尾中、タイトなカーブに差し掛かかって前車の姿がカメラの視界の外に消えると Tucson は急に加速を始め、慌ててブレーキを踏むことになる。カーブでの急加速・急ブレーキは絶対にNG。
そんなわけで現時点では、ヒョンデの安全システムは日本車のそれに劣ると解釈しているわけだが、一方でヒョンデは次のような優れたシステムを開発している。
Tucson には、車内に子供を置きドアロックしてクルマを離れると、まもなく警笛が大音量で鳴りはじめる。車内のわずかな動きをセンサーが感知するヒョンデご自慢のシステム。おそらくどの車種にも搭載されているだろう。