Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

中毒はコワイ

年間1兆数千億円のやばいお金が国外へ流出している。

オンラインカジノは日本では違法だが、海外のカジノに賭けることが物理的には可能なため、これにはまるひとが多く、最大推計で数兆円がオンラインカジノに流れているという。

本物のカジノのような臨場感を「楽しむ」ことができるらしい

悲しいことにオンラインカジノのユーザーはほぼ全員が負ける。

最初に少し勝たせていい気持ちにさせる

→ 次に負けが来る

→「特別ボーナス」として負けを帳消しにしてやる

→ 自分が大事にされていると勘違いして賭けを続ける

→ 負けが累積

→ なんとか逆転しようと掛け金を増やす

という仕掛けにきっちりはまり、借金がかさんで破滅するユーザーが続出している。

多くのユーザーはドカンと儲けてやろうと思って始めるわけではない。スマホで手軽に操作できるため、ちょっと遊んでみるつもりで始めるケースがほとんど。

だが、たとえ少額であっても「勝った!」という快感には中毒性があり、ついつい賭けを繰り返してしまう。そして仕掛けにはまる。

これはどんなギャンブルにも共通の落とし穴だが、オンラインカジノはスマホひとつ、たった数分の「隙間時間」があれば実行できるものだけに深刻・・・

という問題は今どきの選挙とおんなじじゃねえかと思った。現代は、流したウソ情報の量によって勝敗が決まるといってもいいほど選挙がSNSに左右されている。

なんでそんな簡単にウソを信じ込むのかと考えてきたんだけどさ、これも中毒かもしれないね。

マスメディアを必要以上に忌避し、情報はもっぱらネットから引っ張ってくるひとたちは、意識せずとも自分の好きな情報を集めるようになる。

たとえば、ひとたび「安芸高田市の石丸市長は正しい」と思い込めば、常にそれを裏付ける証拠を求め、証拠に行き会うたび「当たり!」の快感を得ている。

この快感には中毒性があるから、何が正しいのかを知るためではなく、快感の繰り返しを求めて情報空間をさまようようになる。

そういうひとたちは、推しの政治家が完全にコケて呪縛が解けたら正気に戻るのか。残念ながらそれは容易なことではない。中毒性の快感を繰り返し体験したひとの脳は、一部の機能が低下しており、より強い刺激を求め続けることがわかっており、全快は極めて難しいからだ。

京都大学の「ギャンブル脳」研究 前頭葉の一部の活動が低下している

SNS中毒のひとたちはこれからどうなるのか。ヒーローがコケたとしても次なるヒーローを見つけ、巧妙に操作された偏った情報を丸呑みにして、一生のあいだ同じ踊りを続けるのかもしれない。

わたしの知り合いにも完全に「そっち側」へ行ってしまったひとがいて、生涯二度と政治について話すことはないだろうと思っている。さみしいことだ。

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