ラオスは交通事故の多い国だが、首都ビエンチャンにはもうひとつ渋滞という大きな悩みがある。
クルマが増えたからというのもあるが、そもそもビエンチャンは道路が未発達。数少ない幹線道路から細い道に入ると行き止まりになることが多く、交通は限られた幹線道路に集中する。
行政も無策なわけではなく、なんとかして道路を整備しようとはしているのだが、思わぬ障害に往く手を阻まれてきた。
アスファルトが途絶えて未舗装道路が始まる地点の風景。どでかいコンクリートブロックが道をふさいでいる。
ブロックは重く、屈強な男が数人がかりでも動かせない。こんなものを置いたのは沿道の住民。目的は、大型車の通行阻止だった。
実はこの先の砂利道は、新たな幹線道路として整備されることになっていた。ところが沿線住民はそれを歓迎しなかった。田舎ののんびりした道路だったのが、バスやトラックがびゅんびゅん走るようになれば、うるさいし交通事故も増える。
舗装工事なんかさせるもんか!
ってんで工事区間の両端をブロックでふさいでしまった。工事用の大型車両が入ってこられず、整備計画は何か月も宙に浮いたままになった。
そこらじゅう穴ぼこだらけ。雨が降ればぬかるみ、晴れればもうもうと土ぼこりが立つ道路。舗装する以外にないっしょ?!と小生などは思ってしまうが、交通量の増加を嫌う気持ちもわかる。
どうなる行政と住民の攻防?!そう思いながら久しぶりに走ってみたら、なんと舗装工事が始まっていた。
コンクリートブロックは重機で撤去されたものか、道ばたにうっちゃってあった。このまま工事が進み、立派な幹線道路が誕生するのだろうか。
ちなみにこのルートは、ビエンチャン・ドッグパラダイスの往復に使うので、舗装されれば個人的には有難い。
それにしても共産主義国の人びとは、なんでも政府のいいなりというイメージがあるが、ラオスでこのような大胆かつ痛快な抵抗が行わていれることを知り、ちょっと感動した。
ペニーさんは、好物の野菜にちょっと感動。
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