三菱UFJ銀行で長い長い待ち時間をエンジョイした。
ややこしいことをしに行ったのではない。通帳を記帳したかった。
機械でやろうと思ったら、長期間記帳してないので店舗へ行けと言われた。
番号札を取ってから10分で呼び出されたところまでは順調だった。
窓口で事情を説明し通帳を渡したら、しばらく待てとおっしゃる。
15分たって、ふたたび呼ばれた。
記帳が終わったのかと思い、いそいそと窓口に近づくと、身分証明書を提示しろとおっしゃる。こういう世の中だから万事につけミブンショーメーいわれるのはしょうがないが、それなら最初にそうしてくれと申し上げたかった。
ただ、もしも身分証なしで出かけていたらどうなったのかという疑問はある。出直せと命じられるのだろうか。
運転免許証を持って奥へ消えた窓口のひとは、なかなか戻ってこなかった。
10分待った。
ぴかぴかの身分証は出した。用件は通帳の記帳だ。だが三菱UFJ銀行ではこの程度のことでも支店長決済が必要なのかもしれない。
わたしは世界で3番目ぐらいの役立たずみたいにぼんやりと長椅子に座り、その背中からは27リットルのバーチャル涙が垂れ流しになっていた。
ATMだったら10秒で終わる記帳が、久しぶりに来たというだけで30分かかるのだから、三菱UFJ銀行を舐めてはいけない。いい勉強になった。
そのあと小田急で成城学園駅まで行き、東京のお手軽料金の民泊を訪ねた。
この日は、リモートワークしながら東京で過ごす某国からのゲストが2週間ほど滞在していたが、外出中。宿主とまったり懇談することができた。
6月に開業して以来いろんなことがあり、楽しいことのほうがよほど多かったのだろう、このビジネスを面白く感じている様子。お金は稼げるのに越したことはないが、つまらない思いをしながらでは人生の浪費にしかならない。
この家には、支店長決済かなんか知らんが四角張ったものは皆無で、ただゆったりとした時間が流れている。
おチビちゃんは既に14歳。往年の活力は影を潜めた様子ながら、ちょこちょこと駆けまわり、わたしのこともしっかり覚えていてくれた。
「ペニーさんはお友達が欲しいの。だからウチへ行く?」
といつも通りの口説き文句を並べたて、しっかり無視される1号であった。
ブログのランキングというのがあって、これをポチしていただくとたいへん励みになります。