Pennyと地球あっちこっち

日米カップルの国際転勤生活 ~ ただいまラオス

悲しい体質

中国についてテレビや映画製作者のあいだで有名だったのは、

・すべての撮影現場にメディア監視の役人がついてくる

・どんな田舎で何日滞在しようが必ず役人がついてくる

・風光明媚なロケ先だと役人の数が増える

・食堂でメシとなれば役人だけでなく誰だかわからない中国人がぞろぞろやってきて宴席に座り込み、料理や酒を勝手にどんどん注文して盛り上がり、いうまでもなく支払いはロケ隊にまわってくるというタカリ体質のこと。

これは中国人がとりたてて意地汚いとかいうことではなく、共産主義の貧しさゆえのことだとわたしは思っている。最近はどうだろう。豊かになった中国人は、あのようなさもしい習慣からはもう卒業したのだろうか。

東南アジアにある某共産主義国では、役人によるタカリが絶好調で行われている。たとえばその国に置かれた某国大使館が、両国友好を目的とするイベントを地方都市で行ったとしよう。ラオスの役人がぞろぞろついてくる。

「そのイベントは我が省の管轄下」だと主張する役人があとからあとから名乗りをあげて乗り込んでくる。どうせ部課長レベルが自分の裁量で同行を決めるだけのことだろうが。

そのための交通費、滞在中の食事代に加え、なんと日当までを某国大使館が負担する。旅費はまだしも、日当なんて役人の勤務先が支払うべきものであり、外国政府が負担するリクツは存在しない。だがそこに文句を言うと、イベント開催不可という伝家の宝刀を抜いてくるから、逆らう方法なし。某国大使館としては日当の領収証が欲しいくらいのもんだが、そんなこと考えるだけ時間の無駄というわけ。

これが労働者の楽園を標榜する共産主義国家の実態。まだしも中国は、国民全体が豊かになることを目標に経済成長を遂げてきたが、この国の共産党政府は経済面でのめぼしい政策はほぼ皆無。国民を貧しく弱々しいものに留め続けたほうが、特権階級のおいしい生活を長続きさせやすいからか。

それはそれでその国のご事情だが、外国人にたかる恥知らずな態度は悲しい。国際社会からどんな目で見られているのか、このひとたちはまだ気づいていないのか。気づいたからといって変わるものではなさそうだが。

ペニーは月に一度のフィラリアと寄生虫予防のお薬ぺろり。

今日は雷が鳴らず、元気で過ごすことができました。

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